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韓国経済の柱「半導体輸出」42.5%減の衝撃。12か月連続の貿易赤字で経済成長“急失速”

2023-03-31 11:16:33 | 日記
韓国経済の柱「半導体輸出」42.5%減の衝撃。12か月連続の貿易赤字で経済成長“急失速”

2023年3月9日

韓国輸出の最新状況を紹介したい。2023年下半期から韓国輸出は減少傾向にあるにもかかわらず、2022年は半導体特需で過去最高の貿易額を叩き出したこともあって、韓国政府はずっと楽観論で語っていた。しかし、その楽観論も今年2月で消え去った。韓国政府は景気後退局面に入ったことを認めたのだ。

ひどい結果だった2023年2月の貿易統計
まずは概要を書いておこう。
現在の韓国輸出は、2020年3月から8月まで続いた減少傾向に似た状況にある。2023年2月も減少となり、昨年10月以来5か月連続の減少となった。
輸出は昨年同月に比べて7.5%減の501億ドル、輸入は3.6%増の554億ドル。貿易収支は53億ドルの赤字を記録した。1~2月の累積貿易赤字は179億5,000万ドルで、昨年の年間赤字規模(477億8,500万ドル)の38%に達する。
同時に、貿易収支は12か月連続で赤字を記録しており、1年連続の貿易赤字は1995年1月から1997年5月までの最長記録を更新している。
産業通商資源部は、グローバルな景気減速による主要国の輸入需要の減少と半導体価格の下落が原因で、輸出減少傾向が続いていると説明している。品目別では、半導体輸出が大幅に減少し、対中輸出も24.2%減少している。自動車の輸出は増加しているが、貿易収支の改善には至っていない。
このように輸出はギリギリ500億ドル台。輸入は554億ドルとなっている。
しかし、累積赤字がひどい…。179億5,000万ドルで、まだ今年は2か月しか経過していないのに、
もう昨年の38%に達しているという。
このように韓国輸出は絶望的な状況が続いているわけだが、次は個別に見ていこう。
韓国の半導体輸出が42.5%も減少
まずは韓国ハンギョレの記事を引用する。
品目別では半導体輸出が42.5%も減少した。半導体業況の不振による価格下落のためだ。 韓国の最大の輸出品目である半導体輸出額は59億6千万ドルで、昨年2月に比べて44億ドル減。この月の全体輸出減少額(41億ドル)を上回る規模だ。ディスプレイ(-40.9%)やパソコン(-66.4%)など、ほかの情報技術(IT)品目の輸出も振るわなかった。石油化学の輸出は18.3%減。一方、自動車の輸出は47.1%増の56億ドルに達し、半導体輸出に匹敵するほどの実績を上げた。石油製品(12.0%)と二次電池(25.1%)も輸出増加品目に名を連ねた。
出典:韓国の2月の半導体輸出、「-42.5%」…12か月連続で貿易赤字 : 経済 : hankyoreh japan(2023年3月2日配信)
半導体輸出が大幅に減少して、その結果、自動車輸出と大して額が変わらなくなっているのだ。一方、自動車輸出は増加したが、輸入額と釣り合うには53億ドル足りない。そもそも、貿易が経済の柱である韓国にとって、ギリギリ貿易黒字になればいいってことはないだろう。経常収支も赤字になりそうな状況である。

地域別では中国への輸出が24%減少
地域別にみるとやはり、中国への輸出が24%減少している。半導体が39.0%減り、ディスプレイ(-43.5%)、石油化学(-29.5%)も大幅に減少したようだ。この流れは昨年からずっと続いてるのだが、これが中国の景気回復で持ち直すかどうか。
東南アジア諸国連合(ASEAN)に対する輸出は16.1%減少。輸出が増えたところは、米国と欧州連合(EU)でそれぞれ16.2%と13.2%増加した。インド(11.0%)と中東(20.2%)地域への輸出も増えたようだ。まあ、微々たるものである。
このように自動車以外はほとんどダメなのが韓国の輸出状況といえる。