ウナギのさばき方として
- 関東風の「背開き」
- 関西風の「腹開き」
が知られていますが〔こちらも参照〕、
ウナギは
脊椎動物に分類されるとおり、背骨があり、さらに肋骨や肉間骨〔上神経骨・上椎体骨・筋骨竿〕があるとのことで、これが、さばき方に影響を与えているのかも知れません。ただし、これが味の違いには関与しているとは思えません。
もしも味の違いがあるとすれば、それは
- 関東風の「焼く前に蒸す」・・・・身は柔らかい(軟らかい)
- 関西風の「焼く前に蒸さない」・・・・身は固い
でしょう。この「蒸す/蒸さない」が、続く「焼く前の串の刺し方」にも影響を与えているようです。
大きさは不正確ですが、骨の多くを略したウナギの断面図を描いてみました。 ↓
この図でわかるとおり
- 関東風に蒸して身を柔らかくすると、左図のような腹開きなら身の薄い部分に串を刺せば身が崩れてしまうけれども、右図のような背開きなら両端が太い身になっているので串を刺しやすく焼きやすい。
- 関西風に蒸さないと身が固いため、左図のような腹開きなら薄い皮の部分にも串を刺して焼くことができるが、右図のように背開きにしていると固い身の部分へ串を刺さねばならずやりにくい。
味としての差は
- 関東風に蒸してから焼くと、箸でも簡単に切れて柔らかく食べやすいが、風味を失っている。
- 関西風に蒸さずに焼くと、やや固いけれども、風味がある。最近では蒸すところも増えているらしい。
もちろん、これらは好みの世界であり、店で大勢の客に提供する場合には、事前に大量を焼いておいて保管することがあり、すでにこの時点で風味は飛んでしまっているかも。
まぁほとんどウナギを食べず、しかも自分で焼いたことがない私の言うことですから、いくら一生懸命に書いても、信頼性を欠いているのでしょう(大笑)。