Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

キングギドラのこだわり その4

2008年02月17日 | 新作商品情報
●昭和ギドラの顔こだわり



 キングギドラは、世界中に多様に語られているドラゴンや竜の集大成的デザインとして造型された怪獣なのだそうです。顔は狛犬がベースだったらしいのですが、東洋的な顔立ちながらも国籍不明な感じがする独特な顔の怪獣です。
 今回のソフビでは初代キングギドラをモチーフにしていますが、写真や画像で見ると意外にもシーンによって若干変形(?)している事がわかります。何度も見ているうちに3つの顔も微妙に違っているのもわかります。おそらく元々は3つ共最初は同じ顔として作られたとは思うのです。映画撮影時に損傷、修復を繰り返してそうなってしまっているのでしょう。ゴジラ達と戦っている劇中シーンを見ても、かなり柔らかい素材であるのがわかりますから、素材が傷みやすい事は想像できます。
 さて、そうなるとどれをベースに顔を造型して良いのかチョイスに困ります。顔や頭全体のフォルムは、あのブルーのキングギドラが実は一番カッコ良いのですが(たぶん傷みがないから?)、劇中でのギドラにこだわるためブルーギドラは意識せず、少々ごつい顔立ちではありますがあくまでも映像で見られる顔を選択しました。シーンによっても3つそれぞれでも顔が若干違って見えますが、はっきりとわかりやすい部分だけをそれぞれチョイスして「良いとこ取り」をしながら造型しました。その中でディフォルメを意識し、バランスをとって作りました。どうしても不明な点は少しだけ『怪獣大戦争』も参考にしています(この『怪獣大戦争』の時のギドラは初代ギドラを改修した物だそうです)。
 そうやって作っていくとかなりゴジラに比べて細かい凹凸の多い顔になり、いつものディフォルメタッチに比べてリアルな顔になってしまいます。ですから目を大きくし、口周りもアレンジして「カッコかわいさ」を表現してみました。
 顔中の突起は成型上の抜きの関係もあってかなりアレンジしています。実はこれが本物と大きく変えざるを得なかった部分です。ご覧いただいておわかりかと思いますが、ソフビの成型上、頭は首の付け根から抜きます。ですから方向を考えると鼻側に傾いている突起は無理なくできますが、首側に傾いている突起はできないのです。実物にはあごの下には首側に向いた尖った突起がいくつかあるのですが、それは残念ながら諦めました。小さくして下側に向けています。また頭の上の大きな2本の角も本来はもっと後側に傾いているのですが、後ろに補強してこの角度が精一杯でした。
 ソフビの制作の事を良くご存じない方は良くわからないのかもしれませんが(私もまだまだ知らない事ばかりですが)、キングギドラの頭こそソフビに本当に向かない怪獣であると実感した今回でした。そんな中で「カッコかわいく」の中で弊社なりに初代ギドラの古臭さを造型上でも出したつもりです。



(2008.2.26更新)
 「キングギドラ スタンダードカラー」は完売致しました。ありがとうございました。もしリクエストが多かった場合のみ再販を検討致します。現在はまだ未定です。
(2008.3.17更新)
 リクエストに応えて「キングギドラ スタンダードカラー」は追加販売をすることになりました。ご希望の方は「記事カテゴリ」内の「新作情報」をご覧下さい。
(2009.1.20更新)
 「キングギドラ スタンダードカラー」(追加販売分)は完売致しました。ありがとうございました。

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