Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

川北紘一監督逝去

2014年12月12日 | ニュース


川北紘一監督 逝去

 ゴジラVS シリーズをはじめ、たくさんの特撮作品で特技監督をされた川北紘一監督が、12月5日ご自身の誕生日に逝去されました。

 弊社としては、数えきれない程たくさんのジャンルのお仕事を一緒にさせていただきました。仕事以外でもGメモリーズセレクションでもアドバイスもいただきましたし、このブログでも写真や文章で何度もお顔やお名前を出させていただきました。ご恩は数えきれない程あります。
 たくさんの感謝とともに、謹んでご冥福をお祈り致します。


 このお知らせは昨日正式に公表となりました。
 個人的な話で恐縮ですが、報告を受けた時は動揺し、数日しばらく何も手につかない状態でしたが、今はある程度落ち着きつつあります。
 たくさんの思い出もあるし、皆さんに知っていただきたい監督のエピソードもいくつかあります。感謝したいこともたくさんあります。が、まだ心の整理がつかないので話せる心境にありません。
 監督監修のお仕事は今も継続中ですし、お別れの言葉はまだ言える状況ではありません。心の中で少しずつ整理がつくだろうと思うので、いずれ別の機会にここでお伝えすると思います。
 今はまず自分のすべき事をしようと思っております。監督監修のお仕事も、いつものOKサイン=「お、いいじゃん」をいただくつもりで。
 皆さんもショックは大きいと思います。そんな中、私の心配をして下さりお電話やメールをくださった皆様には感謝致します。

 大丈夫、大丈夫!! いつものようにがんばります!!
 私が言うのも僭越ですが、お時間がありましたら監督の作品を見て監督の功績を再確認していただければと思います。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり6

2014年12月11日 | 新作商品情報




6 原型の完成

 Gメモリーズセレクション立ち上げの年から今年の発売まで「初代ゴジラ」は、たくさんの皆様に商品化をリクエストしていただいておりました。ようやく商品化となり、お求めいただけるようになってほっとしております。本当に大変長らくお待たせしました。
 ゴジラ生誕60周年の年に合わせたいと思うようになって、準備をいつもより早めにしたつもりが、今まで以上に粘土造形に時間のかかったゴジラでしたから発売もギリギリでした。いつもなら粘土原型ができてからは、じっくり眺めて微調整したり安堵感から感傷に浸ったり(笑)するのですが、すぐに版権元に原型監修に出し、ワックス原型の型取りの作業に入るような状況でした。
 弊社にとってもメモリアルな商品となりました。他でもゴジラのお仕事をたくさんいただいた年でもあるので、忘れられないゴジラと言えます。

 弊社のフィギュア商品の第一号はガレージキットの「初代ゴジラ」。もう9年以上前の商品です。
 個人的にもその頃からいつか初代ゴジラでソフビを作りたいと思い続けてきましたし、手前味噌ですがあれからちょっとは造形も上手くできるようになったかと思っております。それでも「カッコかわいく」でデフォルメにするには一番難しい造形のゴジラでした。作っているときは、たくさん悩みながらも楽しいのです。と、同時にもっと技術を磨かねばとも思わせてくれたゴジラでもありました。

 なお、一般的にはこのゴジラを「初ゴジ」と呼ばれる方が多いし、私もそう呼んでいます。でも商品では「初代ゴジラ」としております。
 弊社商品第一号のガレキでも「初代ゴジラ」にしていましたし、一見さんでもわかりやすいようにという理由でそのようにさせていただきました。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり5

2014年12月10日 | 新作商品情報




5 足パーツ、背びれ、尻尾

 何と言っても立派な太ももも初代ゴジラの大きな魅力の一つです。そしてしっかりとした足の指がついている大きな足。対照的にそれらを支える足首は比較的細いのが、初代ゴジラの大きな特徴でもあります。
 特に中島さんが入っているときは、膝から下部分のたるみなどが余計にありますので(開米さんの入ったスチール写真にはほとんどないもの)、これらの表現も悩み所でした。
 足首を細くすると成型で抜けません。親指にあたる部分が間違いなく引っかかります。微妙な角度ではありますが、他のゴジラに比べて足の指の先のツメ部分がやや上に向いている(地面に接していない)ゴジラですから、それも多少は影響あります。
 分割して別パーツで作ると当然販売価格が上がるのでそれもしたくありません。いかにしわやたるみの表現で簡略しつつも足首を太く見せないように調整しました。両足パーツとも抜けるのがギリギリでした。
 それと、初代ゴジラの足の特徴の一つに後ろ部分、かかとの位置やや上に突起というほどではありませんが、ぽこっと突き出た部分が左右両方にあります。知らない方は多いようです。これもしっかり付けたかったのですが、成型時に抜けなくなる原因の一つになってしまうのでやや小さめになってしまいました。やむを得なかった所です。

 背びれは上から2番目と3番目が開いている状態になるように造形しました。これは「見聞録」に理由を書いたように、中島2号スーツ初ゴジの特徴ですから。おかげで成型時の抜きはギリギリ、もしくは一部分に多少不良が出てしまう程でした(涙)。

 他のゴジラであればこれまで作ってきたように、角度を付けたり波打って動きのあるように作ってきた尻尾ですが、初代ゴジラはそう言った動きはありません。常に引きずっていたイメージですので、尻尾はまっすぐにしています。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり4

2014年12月09日 | 新作商品情報




4 初代ゴジラの胸と腕

 後のたくさんの昭和ゴジラに比べて、胸が突き出しているように見える初代ゴジラ。よく見ると目の錯覚も多少は理由の一つである事がわかります。
 中島さんが入っているときのゴジラは、当然他の方に比べて中島さんの頭の位置が下がるので、ゴジラの頭そのものも重さでやや前屈みになり、首にしわも増えます。ゴジラの首の付け根の部分が緩やかになります。開米さんの入ったスチール写真と比べれば一目瞭然。
 そして両腕。常に脇をしめた形でいるゴジラです。左腕がほとんど肘までボディにくっついた状態であったらしいので、手の動きはほとんど右だけ。当然普通の状態のときは右腕も左にならうので、両肘は常にしめている状態になります。
 ですから胸が張り出しているようにいつも見えがちになるのです。
 もちろんこれらをリアルに作るわけではないので、原型時に多少鎖骨にあたる部分をしっかり前に出すように造形し、首の付け根位置は他の昭和ゴジラに比べて、ほんの数ミリですがやや後ろ気味に付けるようにしました。

 初代ゴジラの指の間には水かきがついている事は「見聞録」でも書きましたが、商品でもそれは付けています。
 連日紹介している粘土原型写真の頃は1号スーツぐらい大きく付けてしまいましたので(上写真参照)、この後ワックス原型を作る際に削って2号スーツぐらいの控えめに調整しました。

 本物に比べて比較的大きめにいつも作っているGメモリーズでのゴジラの腕パーツ。仮に本物の手が小さくとも、かわいく見せるためにはある程度の大きさに作りたいというのはずっと共通して造形している部分です。
 初代ゴジラの手首、指などは歴代ゴジラの中でも細い方です。それに合わせちゃうとリアルにはなりますが、腕パーツだけ浮いてしまうので、他のGメモリーズのゴジラたちぐらいの太さにはなりますが、なるべく太く見えないようにはしたつもりです。本当はもっと手首を細くしたいのですが、これ以上細くすると成型時に抜けないのでギリギリこれぐらいまで……と言う所でした。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり3

2014年12月08日 | 新作商品情報




3 頭部パーツの難しさ

 ご承知の通りGメモリーズセレクションのゴジラたちは、デフォルメで4~5頭身と決めています。最近はずっとほぼ5頭身にしています。そしてなによりも「カッコかわいく」なければなりません。
 その「カッコかわいい」事と、似ている事、5頭身である事、金型や成型で制作可能である事を条件に原型を作っています。

 Gメモリーズのゴジラたちの特徴として、ほぼ毎回目と牙を大きめに見せる事にしています。理由は簡単、かわいくなるからです。しかし他のゴジラに比べて初代ゴジラでそれをすると、顔全体が似なくなりがちなゴジラです。私の技術不足もあるかもしれませんが、今まで作ってきたゴジラソフビの中では最も難しい顔のゴジラでした。粘土の盛りつけと削りの作業を何度もやり直して、微調整を繰り返しました。
 つくづく目や牙だけではなく、鼻、頬のそれぞれの盛り上がり、眉にあたる部分、下あごのライン、耳に至るまで実に均整の取れたバランスで作られたゴジラである事がわかります。ですから一部分だけを大きく強調すると、他の部分とのバランスが悪くなり似なくなってしまうのです。
 もしかしたら一番デフォルメに向いていない顔のゴジラなのかもしれません。
 それだけ第一作にして完成された造形デザインなのだという事をあらためて感じました。

 また、同じ頭部パーツでいうなら首も難しい部分でした。
 実際のゴジラは首が長く、下あごの開き具合であご下のしわのつき方が違う事がわかります。
 開米さんの入ったスチール写真では比較的しわが少ないのですが、中島さんの入っている状態ではしわも多く見られます。中に入る人の頭の位置が違うので、ゴジラ頭部そのものの角度が変わるのです。
 一番初代ゴジラらしい口の開き具合は、犬歯にあたる一番大きい牙が見えている状態での半開きだと思っていたので、その状態での下あごのしわのつき方にしようと思いました。
 が、本物に比べてGメモリーズの頭身では、首ははるかに短い。しわをしっかり付けるとうるさくなるし成型で引っかかりやすくなって抜きにくくなります。でもしわは必要だし、首を短く見せないようにしなくちゃならない。ですので顔と同様に首の部分の何度もやり直して調整してみました。いかに簡略しつつも必要な部分を残すか……首部分ではこれがポイントでした。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり2

2014年12月06日 | 新作商品情報




2 中島さんの入った2号スーツ

 初代ゴジラには外見が異なる1号スーツと2号スーツがあり、メインで使われたのが2号スーツであること。その2号スーツも劇中、スチール写真も含めて、中に入る人によってもしわのつき方などに差が出る事など「見聞録」でいろいろ書きました。
 今回「初代ゴジラ」を商品化するにあたって、選んだのは2号スーツ。中島春雄さんが入っていたときの状態をモチーフにする事にしました。最も劇中での「初代ゴジラ」としての印象を与えてくれたと思うからです。
 写真で言えば、開米さんの入っていたスチールの物がポビュラーで、おそらくは他社さんの多くのリアルフィギュアはこれをモチーフとして作られているとは思うのです(3本指の足なのに4本指にして)。
 そのスチールのは確かにカッコいいし、しわも劇中に比べて少ないし全身もわかりやすい。おそらくはたくさんの人が知っている初代ゴジラでもあると思うのです。でも「初代ゴジラ」と言えば、ミスターゴジラ・中島さんです。個人的な好みももちろん理由としてはありますが、Gメモリーズセレクションはどちらかというとこれまでも劇中でのスーツの状態をモチーフにしてきましたので、今回もそうする事にしました。
 中島さんの入ったときのお腹の下あたりや膝からしたあたりのしわのつき方が、動きを感じさせてくれます。スチールの物はその時のようにやはり止まって見えるからです。
 足の指は左右それぞれ4本のバージョンにしています。「見聞録」でも書きましたが、撮影時は各3本指の状態の方が多かったのではないかと弊社では推測しています。が、もうこれは完全に好みですね。
 中島さんの入っていたときの2号スーツと決めてはいるものの、どのシーン、どのシチュエーションと決めているわけではなく作ろうと思いましたので、最初から4本指にしようと決めていました。

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初代ゴジラソフビ造形のこだわり1

2014年12月05日 | 新作商品情報




今日からこの夏に発売したGメモリーズセレクション「初代ゴジラ」の造形についてのこだわった所などを紹介致します。すでに発売した2つのカラーの「初代ゴジラ」は完売しておりますが、お求めいただいた方々には知っていただきたい事もありますし、今後また次のカラーバリエーションの企画も考えておりますので、その時の参考になればと思います。
造形の際にいろいろ調べてみた事や、初代ゴジラの特徴・個性などの弊社としての検証は、11月25日~12月2日までの「見聞録」の記事にまとめておりますので、先にそちらをご覧いただければ、理解していただける点が多々あるかと思います。


1 デフォルメのゴジラ

「羽沢組のゴジラはデフォルメなので作るのが簡単でいいですね」
 日頃お求めいただいているお客様にはそう言う方はいらっしゃらないのですが、お求めになることのないあまりGメモリーズセレクションのことをご存じない外部の方にたまにそう言われます。内心「カチン!」ときますが、「金型や成型で作れるかを意識しながら、目立つ特徴を強調したり、逆に抑える箇所もあるので、私には難しいです」と答えています。(「デフォルメ=手抜き」と思い、説明してもわかってもらえない方には面倒なので「ええ、楽ですよ。のほほーんと気楽に作ってます」と答えてます……笑)

 デフォルメでゴジラの原型を作る時にいつも思うのは「似顔絵」を書く事と共通する所がたくさんあるということです。似顔絵にもいろいろなパターンがあります。漫画的に特徴を大げさに強調して、可能な限り線を少なくしたポップな物から、デッサンレベルの細密なタッチの物まで。対象物が同じでも、描き手の個性もあり、100人描き手がいれば100通りの似顔絵になります。
 いずれも対象物の形や色、人の目にどう写るのか、動きがあるならどうそれを表現するか、質感から大きさなど、一通り把握していないと描けないわけです。
 すべてにおいてリアルだけを追求するなら、何も絵ではなく腕のいいカメラマンの方に撮っていただく写真で良い訳です。でもそれは、似顔絵どころか絵ですらなくなるわけです。

 デフォルメの造形物もこれに近い感覚で私はとらえています。似ている事は大前提で、特徴や個性の強調、アレンジを嘘に見せない事……といった共通する部分が多いからです。
 私の性分もあるかもしれませんが、造形の前には一通りいろいろ調べてみて個性、特徴の数々を把握しておきたいわけです。知らないとできませんから。
 一度頭の中でリアルに造形してみて、どの部分を強調するか、どの部分を抑えたり省略したりするか。頭の中でアレンジしていくのです。そしてこれらを実際に造形する時にどうパーツを分割するか、それによって金型にできるのか、成型で抜く事ができるのかをシミュレーションします。最終的に目指しているのは毎回「触りたくなるカッコかわいさ」です。
 上手な方は感覚だけですぐできてしまうのかもしれませんが、私の場合はそんな順序が必要で、だいたい決めたらいくつかの方向から見た場合を紙にスケッチしてから粘土を触る作業に入ります。

 初代ゴジラは、歴代ゴジラの中でも特に個性の強い、そして存在感のあるゴジラであると考えています。強調する部分と抑える部分の判断が、決めやすい所と決めにくい所がはっきり分かれている難しいゴジラでした。

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ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション発売中!!

2014年12月03日 | ニュース




ゴジラ
東宝チャンピオンまつり
パーフェクション

好評発売中!!

いよいよ発売となった「ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション」。今日はその見どころをお知らせします。ただいま全国書店、Amazonで絶賛発売中です!!



【パーフェクション見どころ】
●今回もカラーページは充実。新作の7作品のビジュアル写真は、可能な限りクリーニング&当時の色の再現に挑戦。
●チャンピオン時代にゴジラ映画のメガホンをとられた、坂野監督、中野特技監督にインタビュー。特に中野監督にはロングインタビューでたっぷり各作品について語っていただきました。今明かされるエピソードも!!
●何と言っても大きな見どころは、圧倒的な宣材の数々の掲載。もちろんすべてではありませんが、これほどの数が一度に紹介されるのはおそらく史上初。しかもポスター類などは出来る限り大きく掲載しました。このコーナーのために、お借りしたポジや現物のほとんどは傷み、汚れ、変色だらけでしたが、1つ1つ長時間をかけて修正し、いずれも当時の色の再現、復元を目指しました。
●7作品からはお1人ずつキャストの方々、あの名子役からあのヒロイン、大物俳優までインタビュー! 中にはすでに引退されている方もいらっしゃり、近影掲載はン十年ぶりの方も! 他では読めないインタビューとなっています。かなり貴重なラインナップです。
●当時のスタッフ、関係者の方々にもたくさんのミニインタビューを敢行! 各メイキングページ、プロジェクトページ、当時の写真も含めてチャンピオンまつり時代のさまざまなエピソード、真実を知る事ができます。故人の方々の活字に残しておきたい物もしっかり再録!
●全文掲載初公開となる未使用のシナリオ類を4作掲載!! あの怪獣が、あのシチュエーションが、あの戦いが当初はこんな感じで企画されていたのがわかります。
●さらに今はなき井上泰幸さんのヘドラのアートワークス・デザインの数々もカラーでバッチリ掲載!!
●ロケ地紹介、レコード・ソノシートコレクションなど、ライター陣大活躍のパーフェクション名物のコラムも充実!!
●そして40年以上経った今でも「え、これがまだ残っていたのか!?」と思ってしまう貴重な各種プロップ特写も行い、ばっちり掲載しています。

Amazon限定特製下敷きプレゼント!!
 ただ今数量限定でAmazonでお求めの方に限り、特製下敷きがつきます!
 一見表紙と同じ画像に見えますが、微妙に怪獣たちの位置を変えています。わかるかな!?
 何人かに聞かれたけど、羽沢組に頼んでももらえないよっ!!
http://www.amazon.co.jp/dp/4048669990/ref=cm_sw_r_tw_awdo_uLjFub06JVA5J

ゴジラ 東宝チャンピオンまつり パーフェクション
 ゴジラ、東宝特撮中心の初の東宝チャンピオンまつり本。
 特に新作7作品の情報が満載!!
●A4変形版 ●180ページ ●3800円(+税) 
●発行/株式会社KADOKAWA

http://hobby.dengeki.com/news/42092/

 おかげさまでたくさんの方々から好評、反響をいただいております。これまで、この頃のゴジラ作品をしっかり取り上げるケースはなかなかありませんでした。ぜひ資料としてもご入手いただければ嬉しく思います。
 もちろん作品数の多いシリーズですし、編集チームとしても「もっとああしたい」「こうしたい」はたくさんありましたが、限られた時間と予算の中ではベストを尽くしたと思います。これまでになかったゴジラ本ですから、ぜひゴジラファン、東宝特撮の好きな方々には1冊キープしておいていただきたいと思います。
 子供の頃、映画館で胸をときめかせた方々も、当時を知らなかった方々もぜひ、ゴジラが「ぼくらのヒーロー」だった時代のワクワクを感じて下さい。

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初代ゴジラ見聞録・8

2014年12月02日 | 羽沢組的怪獣見聞録




8 奥が深い初代ゴジラ

 調べれば調べる程、初代ゴジラについては謎も発見も出てきます。それによっていろいろな推測も立てられて、楽しかったりじれったかったり……。資料なども限られているし、60年の歳月が流れているので、まだまだ奥が深いゴジラです。
 今回私自身も待ちに待った「初代ゴジラ」のソフビ化でしたので、いつもに増していろんな書籍を読みあさり、映像も何度も見返しました。デフォルメであってもやはりしっかり調べたい。むしろ、デフォルメなので強調すべき部分は確実に押さえなくてはならないと思ったのです。他社さんのソフビやガレキもいくつか持っていますが、失礼ながら「(いつものように)他人の造形を参考にしちゃダメ! (当たり前ですが)自分の判断だけで作らなきゃ!!」というのはいつもより強く思っての事でした。

 余談になりますが、今年発売された書籍「初代ゴジラ研究読本」(洋泉社)は、久しぶりにゴジラ本で感激した本です。『ゴジラ(1954)』についての発見もいろいろあります。おすすめです。奥付に私の名前があるのは、Gメモリーズの「初代ゴジラ」の原型が終わり、金型制作中ではありましたが、造形について担当の方と情報交換させていただいたためです(感謝!)。初代ゴジラが好きな人には嬉しい本です。

 造形や色などの部分を中心に、いつもソフビ新造形の度にいろいろそのゴジラについて調べるわけですが、今回の初代ゴジラについては今もまだまだもっと知りたい気持ちです。ファンの皆さんの中にもそう思っておられる方は多いと思います。
 早く『デジタルリマスター版』のBD化を待ちたい所です。各シーンをゆっくり見直す事でまた新発見があると思います。
 もしかしたら今回の「見聞録」での疑問や推測の一部が解決する所があるかもしれません。楽しみです!!

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初代ゴジラ見聞録・7

2014年12月01日 | 羽沢組的怪獣見聞録




7 水かきと足の親指

 意外と知らないという方がいらっしゃるみたいなのが、初代ゴジラの手には水かきがあるという事です。親指と人差し指にあたる指の間にあります。
 1号スーツでは比較的しっかりとついていますが、2号スーツではそれに比べて控えめについています。劇中のセリフにあるように、水棲生物と陸上動物の中間に当たる存在としての怪獣ですのでそういった意図から付けられたのでしょう。ひな形には明確についていないので、スーツ作成時に付けるように考えられたと思われます。
 ただ、劇中映像ではシーンによってその水かきがついてないないんじゃないかと思える所もあるので、撮影の段階で取れてしまったりすり減ってしまったりしていた事も考えられますね。

 初代ゴジラの足の指は左右各4本ずつですが、撮影途中で親指にあたる内側側面の指が切断されています。2号スーツです。砲台前の有名スチールでは3本指です。
 あまり気にとめていなかったのですが、春にある方から言われて「いつからそうなっていたんだろう?」と気になり出しました。
 切断された時期や理由が明確に記載されている書物は今の所ないようです。関係者の方々も覚えておられる方はいないようなのです。
 1号スーツの第一カットの時に動き辛く転倒したエピソードからもわかるように、2号スーツでも少しでも動きやすくするためなどの理由である事は想像できるのですが、はたしてどのタイミングだったのか詳細が未だ気になる所です。
 劇中シーンでも、残っている多くの写真でも、スーツの足下が写っている箇所は少ないので、どのシーンが4本なのか、3本なのかは不確定。足のアップは切断された1号スーツと思われるので、ますますわかりにくいわけです。すでに3本指の各スチール写真が撮られたのは、傷み具合から推測して割と早い段階と思われるので、劇中シーンでも3本の状態の方が多かったのではないかと考えられます。
 と、すれば「初代ゴジラの足の指は各3本」の方が本来は自然なのかもしれませんね。

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