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【板橋区役所前】 中華そば うめ川「ラーチャン(1050円)」

来味板橋店から独立。「うめ川」渾身の煮干しを

都営三田線・板橋区役所前駅から、王子新道を王子方面へ歩いて10分ほど。金沢自治会館(公民館)そばにある「中華そば うめ川」へ。ご主人の梅川幹人氏は元々、新潟市内で「中華そば来味(らいみ) 亀田店」の店長を任されていたが、そちらを閉めて東京へ進出。2019年9月に来味の板橋店をオープンさせた。

新潟で定評のある来味の東京進出は話題となり、業界最高権威とされるTRY=東京ラーメン・オブ・ザ・イヤーの新人賞にぼし部門で1位も獲得した。そして2020年4月、店舗はそのままに梅川氏が独立。屋号も「中華そば うめ川」に改めたのである。まあ、つまりは新店舗だが、間違いのない店ということである。

店内はカウンター6席と4人掛けテーブル1卓の計10席。麺メニューは来味時代と同様に、新潟5大ラーメンの1つである煮干しの効いた「あっさり醤油ラーメン」が主軸だ。王道の中華そばから、肉そば、ワンタンそば、旨エビそばを提供。また、つけ麺や夏季限定の冷たい麺、味付きの替玉「和え玉(200円)」もラインナップしている。

麺だけでも十分旨そうだが、なんと新潟名物のラーメン+半チャーハンのセット「ラーチャン」も用意されている。さらに夜は中華そばにビール、水餃子、おつまみ三点盛りが付いた「晩酌セット」なんてのも。ワンタン入りや旨エビも気になったが、今回は券売機左上でひときわ存在感を主張する「ラーチャン(1050円)」のボタンをポチリ。

中華そばのスープは千葉県産の鰯煮干が主軸で、薄口醬油のカエシを重ねた濁りの少ないもの。いやな苦味やエグみは皆無で、ひと口啜ればガツンと煮干が香る旨い出汁である。合わせる麺は細めのストレート。デュラムセモリナ粉をブレンドし、麺肌はツルツルでコシもあり、スープとの相性も抜群だ。こりゃ箸もレンゲも止まらない。

出汁の旨味が前面に出ており、それでいてスッキリとした淡麗な飲み口。都内では唯一無二の味わいである。また具材も秀逸。チャーシューは脂の少ない豚バラ肉で、薄目のカットなので箸でほぐれる柔らかさ。ほか、歯ごたえのある長めの穂先メンマ、煮干の香りと相性の良い笹切りのネギ、海苔が乗る。あっという間に完食だ。

そして、お楽しみのチャーハンを。コチラはしっとりフワフワで、飯粒はパラパラに仕上がっている。黒胡椒もミルで挽いたのか粒が大きく良いアクセントに。付け合せには紅生姜。塩味が強すぎないのでサラっといけてしまう恐ろしいチャーハンだ。ボリュームも申し分なし。このセットで1050円とは危険だ。実に危険な店だ。

<店舗データ>

【店名】 中華そば うめ川
【住所】 東京都板橋区板橋3-44-6
【最寄】 都営三田線「板橋区役所前駅」徒歩10分

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