吉牛と味噌ラーメンの出会い
東武野田線・運河駅から歩いて20分ほど。東京理科大キャンパスの北側、国道16号沿いに2024年1月25日にオープンした「特製味噌ラーメン わだ商店 野田店」へ。コチラは2016年に吉野家ホールディングス傘下に加わった、前島司氏率いる「せたが屋」グループの新ブランドだ。つまり牛丼の吉野家とは姉妹店にあたる。
そして注目すべきは、トッピングに吉野家と同じ牛肉を、牛丼のように甘辛く煮付けて使っているという点だ。味噌ラーメンと吉牛の組み合わせ、これは気になる。なお本店は2020年2月に大阪・難波で創業した。当初は「大阪牛肉ラーメン わだ」として、日本一玉子の合うラーメンを目指して醤油清湯に牛肉を乗せ提供。
その後、軌道を修正したようで、味噌をメインに醤油との二枚看板に。2023年4月には西池袋に関東1号店を展開。ここ野田店は関東2店舗目となる。吉野家と同じ敷地内にオープンした。店内はカウンター9席と6人がけのボックス席が4卓、2人がけテーブル5卓の約40席。卓上のタブレットで注文し、食後にセルフで会計するシステムだ。
麺メニューは前述の通り、文政六年(1823年)創業の大阪大源味噌をベースにした特製ダレの「味噌ラーメン」と、伝承木桶作り醤油をカエシに使った「醤油ラーメン」の二本柱。それぞれ「旨辛」も用意している。また、訪問時はオープンして間もないので「近日発売」となっていたが、煮干し醤油、つけ麺も提供予定である。
ライスやミニ牛肉カレーといった飯モノや、餃子、唐揚げ、ポテトフライといったサイドメニューも用意。麺類と餃子や唐揚げのセット、お子様ラーメンもある。今回は1番人気という「味噌ラーメン 祝い盛(1270円)」を注文することに。なお生卵が1個無料なのだが、祝い盛には味玉が入っているので冷静に無しでお願いした。
注文したのが「祝い盛」ということで、着丼時にスタッフから「おめでとうございます」 と祝福の言葉が。うむ、ちょっと照れる。さてアツアツのスープは濃厚な鶏ガラベースで、そこに前述の「大阪大源味噌」を使った甘めの味噌ダレを重ねている。細かな背脂も浮かびコクをプラス。そこにコシのある多加水の中太麺が泳ぐ。
そしてチャーシューではなく吉野家の牛丼と同じ肉がたっぷりと。慣れ親しんだ味ではあるが、赤身と脂身のバランスが絶妙で柔らか。味噌スープとも麺とも相性が良い。こりゃ箸が進む。これなら無料の生卵をもらいライスと合わせても旨かろう。味玉は箸で割ると鰹出汁の効いた黄身がトロリと溶け出し美味である。
ほか、テルテル坊主タイプで皮が厚めのワンタンが2つ、牛丼のようにしんなりとした玉ネギとモヤシ、メンマ、刻みネギがトッピングされる。卓上には生姜、ニンニク、一味、黒胡椒があるのでお好みで味調整を。今回はニンニクを入れてジャンキーに完食した。生卵をもらわなかったことを激しく後悔。ラーメンを前に冷静さなど不要だったか。
<店舗データ>
【店名】 特製味噌ラーメン わだ商店 野田店
【住所】 千葉県野田市上三ヶ尾205-24
【最寄】 東武野田線「運河駅」徒歩20分