名古屋メシの最終兵器「玉子とじラーメン」に舌鼓
名古屋駅の西側を歩く観光客は少ない。高層ビルが並び近代的な東側に対し、西側は下町っぽさが残るエリア。戦後は闇市をきっかけに、ドヤ街や風俗街、コリアンタウンが集積。開発が遅れたのだそうだ。東京でいうと浅草・南千住・三河島のような雰囲気だ。
そんな駅西側を出て、町並みを観ながら散策すること20分。中村区役所を越えた先にあるのが有名な「萬珍軒」だ。テレビ・雑誌で取り上げられる事も多く、レンガ造りの立派な店舗の前には、順番待ちのグループが多数。ラーメン専門店ではないので子連れ客も多い。
皆さん、お目当ては名物「玉子とじラーメン」。豚骨+名古屋コーチンのスープと溶き玉子を丼の中で合わせ、ホワホワの食感に仕上げた一杯だ。スープがよく絡むよう極細麺を使用。濃厚さと独特の甘さが病みつきになる。
先代は昭和41年に屋台からスタートした。2年後に店舗を構える際、開発したのがこのメニュー。なんと名付け親は映画評論家の故・水野晴郎氏だという。著書の中で「名古屋の玉子とじラーメン」と命名、それが拡まったそうだ。今は2代目が、その味を守っている。
萬珍軒では、担々麺や五目麺、天津麺までもが玉子とじ。他にも餃子や炒飯をはじめ、手羽先、エビマヨ、麻婆豆腐などメニューも多数。全65席で宴会も可能なので、呑みのシメに「玉子とじラーメン」というのも良い。ただし、日曜定休なのでご注意を。
<店舗データ>
【店名】 萬珍軒
【住所】 愛知県名古屋市中村区太閤通4-38
【最寄】 市営地下鉄桜通線「中村区役所駅」徒歩3分