鶏ガラ出汁とアゴ出汁の2枚看板で勝負
東京メトロ日比谷線・入谷駅の1番出口を上がってすぐ。昭和通りと言問通りが交わる入谷交差点に2021年5月7日にオープンした「中華そば 天内(あまない)」へ。ココは以前、庶民的な日本蕎麦店「寿々喜そば」があった場所。こじんまりとした入口だが、店内は奥行きがあり、カウンター8席とテーブル12席の計20席がある。
麺メニューは、鶏ガラを弱火で炊いた「壱のスープ」、焼きアゴを低音で煮出した「弐のスープ」の二枚看板。壱のスープがベースの麺には、背油の浮いた「元祖京都らーめん」、更に鰹を加えた「魚介醤油らーめん・つけめん」、白味噌と野菜出汁を加えた「まろやか味噌らーめん」がある。弐のスープは「あご出汁塩らーめん」専用か。
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更に「海老まぜそば」や、夏季限定メニューの「冷やし中華」「冷やし柚子塩つけ麺」なんてのも。麺はざっくり言うと、アッサリ系は細麺、コッテリ系は太麺という合わせ方。カレーやふわふわ玉子あおさ丼などの飯モノもある。今回は壱のスープの主力「元祖京都らーめん」を、全部入りにあたる「特製(1150円)」でオーダーすることに。
注文時に選べる麺の固さは「普通」、ニンニクの有無は「アリ」でお願いした。鶏ガラを弱火で炊いたスープはアッサリした飲み口ながら、鶏の旨みやコクを感じる仕上がりだ。ニンニクはガッツリ香るので、食欲倍増。表面に浮かぶ背脂は粒が細かく、京都北白川系の背脂醤油ラーメンとしては量はやや控えめか。
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醤油のカエシも強すぎないので、良くも悪くもクセがない。そこに合わせるのは、国産小麦「荒武者」を使用した低加水の中細ストレート麺だ。茹で加減「普通」だと、少々柔らかく感じたので、パツっとした食感が好きな方は「固め」で頼むのが良いだろう。チャーシューは醤油ダレの味が染みた豚バラ肉が5枚。柔らかな仕上がりで美味。
味玉には那須御用卵を使っており黄身がホックリして旨い。一方で、九条ネギの香りが飛んでしまっていたのが残念だ。お好きな方は卓上の一味、胡椒をどうぞ。界隈では珍しい味だが、京都北白川系では先行する「魁力屋」チェーンなどもあるので、埋没しないことを祈る。次は「弐のスープ」を啜りに来るとしよう。
<店舗データ>
【店名】 中華そば 天内(あまない)
【住所】 東京都台東区入谷1-6-5
【最寄】 東京メトロ日比谷線「入谷駅」徒歩1分