台東区橋場、老舗町中華の新たな挑戦
東京メトロ日比谷線・南千住駅の南口から歩いて15分ほど。総泉寺大門道沿いで営業する「東京中華そば みづの家」へ。この界隈は日本有数のドヤ街として知られた山谷地区。すぐ近くに鉄道の駅がないので、台東区の循環バス・北めぐりん(浅草回り)を使うと便利だ。お店は橋場一丁目停留所のすぐ目の前にある。
お店は1955年にあんみつ屋としてスタートしたという。その後、中華料理を提供し始め60年以上。その老舗町中華が2021年10月にラーメン専門店としてリニューアルしたのである。現在は3代目の水野雅友氏が店を切り盛りしている。店内はカウンター13席のみ。ご主人所有のレアなスニーカーがディスプレイされており圧巻だ。
麺メニューだが、ラーメンは「鶏正油白湯」、塩ベースの「鶏そば」、唐辛子入りの「赤い中華そば」、黒胡麻と焦がしニンニク入り「黒い中華そば」、そして「さっぱり中華そば」の5種が主軸。ほか、この5種からつけ汁を選べる「ざる中華」と「炙り叉焼麺」、そしてニンニクたっぷりの「油そば」もラインナップする。
さらにライス、チーズめし、そぼろめし、しびれ丼といった飯モノや、肉汁餃子、背脂焼売、海鮮春巻き、唐揚げなどのツマミもあり一杯飲るのも良い。今回は旗艦メニュー「濃厚正油中華そば(770円)」を、鶏と豚2種のチャーシューが2枚ずつと味玉も乗った「グレードアップ(200円)」でオーダーすることに。
なお麺類のみを注文した客には小ライス一杯が無料で付いてくるサービスがあるのだが、腹具合もあって今回はご遠慮。待つこと8分ほどで着丼した。スープはややトロみのある鶏白湯で粘度は高すぎず。鶏の臭みや皆無で、塩味も丁度良く旨い。そこに浅草開花楼製の黄色がかったしなやかな中細ストレート麺を合わせている。
やや灌水の臭いを感じるものの、スープとの絡みが良いので鶏の旨味にマスキングされ然程気にならず。チャーシューはホロホロの豚バラ肉と、厚めで噛み応えのある鶏胸肉が2枚ずつ。豚は香ばしい醤油ダレがしっかりと染み、鶏は低温調理でプリっとして少し甘めの味付け。どちらも旨いが特に鶏は好きな味付けだ。
ほか、黄身ネットリの味玉、穂先メンマ2本、水菜、貝割れ、刻みネギがトッピングされる。卓上にはニンニク、煮干し酢、黒胡椒、唐辛子バクダンがあるのでお好みで。定番の酢も良いが、濃厚なスープなので唐辛子を入れても最後までサッパリと啜ることが出来る。美味しく完食。次回は暑いうちに「ざる中華」を頂きに来よう。
<店舗データ>
【店名】 東京中華そば みづの家
【住所】 東京都台東区橋場1-32-7
【最寄】 東京メトロ日比谷線「南千住駅」南口徒歩15分