珍味・イリカスも美味!県南の雄「中華そばHIRO」
徳島駅からJR牟岐線の普通列車で40分強。四国最東端の町・阿南市へ。日本で初めて青色発光ダイオードを開発した日亜化学工業が本社を置いている上、四国で一番早く太陽が昇るため「光のまち」を謳っている。海沿いには工場が多く税収が安定しているのだろうか、とても立派な市役所が建っているのが印象的である。
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今回は阿南駅から歩いて10分ほど、県道130号=大林津乃峰線沿いで2006年から営業する「中華そばHIRO」へ。店内はテーブル席のみの計20席。麺メニューは「中華そば」の一本勝負で、肉や生玉子を追加可能である。また、徳島の隠れた珍味で数種類のホルモンを炒った「イリカス」や、午後3時からはギョーザの注文可能だ。
まずは景気づけに「イリカス(650円)」で瓶ビール(550円)を煽ろう。こちらのイリカスは2種類のホルモンを塩とレモンで頂くスタイル。適度に油を落としたてあり、歯ごたえもよく旨味もたっぷり。刻みネギとの相性も抜群で、こりゃ酒が進む味だ。徳島の酒のアテとはいえ、ラーメン店で提供しているのは珍しいので是非味わってほしい。
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そして、昼酒を煽ったシメは「中華そば 小(600円)」をオーダー。スープは豚ゲンコツとロース骨を6対4の割合で炊いた円やかな白湯で、表面に脂の膜が張るほど濃厚で、トロみのある飲み口に仕上がっている。それでいて、煮込む前にガラの脂を丁寧に取り除いているそうで、後味にしつこさは無し。もちろん豚骨の嫌な臭みも皆無だ。
また醤油のカエシが控えめなので、豚の旨味をダイレクトに味わえるのも魅力である。その白湯に合わせる麺は柔らかめの中細ストレート。小麦の香りもよくスープと馴染んでおり良い味だ。これは箸もレンゲも止まらない。チャーシューはホロホロのバラ肉で、味付けは濃すぎず、肉の旨味を脂の甘味を楽しめる。
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ほか、甘辛の醤油ダレで味付けされたメンマ、シャキシャキのモヤシ、刻みネギが乗る。非常にバランスの良い一杯、あっという間に完食してしまった。今回は昼の訪問だったので、人気の餃子にありつけず。次回は夜に来てみるとしよう。さすがは県南屈指の人気店。阿南に出かけられる際はぜひ訪れてみてほしい。
<店舗データ>
【店名】 中華そば HIRO
【住所】 徳島県阿南市富岡町西石塚20-4
【最寄】 JR牟岐線「阿南駅」徒歩10分