肥宝館 -貧すれば丼する-

★移転★ 【鐘ヶ淵】 リトルアジア「旨辛海老ラーメン 全部入り(900円)」

大団地の一角で存在感放つ「リトルアジア」

東武スカイツリー線の鐘ヶ淵駅へ。駅から数分の隅田川沿いには、全長1.2kmに渡り何棟もの高層住宅が連なる防災団地「白髭東アパート」が聳え立つ。この周辺は関東大震災の時に発生した火災により、多くの焼死者が出た場所である。その際の教訓から、住宅を防火壁とし、内側にある防災拠点広場を火の手から守る計画だ。

今夜は、その白髭東アパートの一角にある「リトルアジア」で一杯飲ることに。料理は中華からエスニックまで。昼は麺料理やガパオライス、塩角煮丼が中心。限定メニューのカレーも人気である。午後5時半以降はさらに、麻婆豆腐、パクチーサラダ、海老餃子、油淋鶏などの一品料理も提供していて、どれも味が良いと評判だ。

店内は10席ほどのカウンターとテーブル席が1組。麺料理は「旨辛海老ラーメン」「塩角煮ラーメン」「汁無しラーメン」と3種のレギュラーに加え、限定メニューも提供している。今回は海老出汁を使った看板メニュー「旨辛海老ラーメン」を全部入りでオーダーした。ご主人のワンオペなので、ビールでも飲みながらゆっくり待つことに。

スープは鶏ガラベースだろうか、香ばしい海老の風味が嫌味なく効いた旨い清湯である。酸味と辛味もあり、トムヤムクンのようなスッキリした飲み口に仕上げられている。そこにプリプリの剥き海老、干しエビ、揚げネギ、刻みネギ、水菜とモヤシ。さらに全部入りは黄身がトロトロの味玉と、八角が香る塩角煮がトッピングされる。

特に角煮はゼラチン質の皮がねっとりした食感で秀逸。海老も背ワタの処理はもちろん、食感を損なわぬよう火が入れられている。野菜もシャキシャキで手間がかかっている。麺はしなやかな中太麺で、ボリューム感がありスープとの相性も悪くない。途中で卓上の「エビふりかけ」を投入し、海老感をさらに増して完食。

夜は人通りの少ない白髭東アパートの一角に、こんな名店があったとは。夜は一品料理で呑む客も多いが、ラーメン1杯だけでも気兼ねなく啜れる雰囲気がありがたい。ご主人はワンオペな上、ラーメン専門店では無いので、着丼まで結構時間がかかることもある。それでも待つに値する料理を頂けるので、お近くに行かれた際は是非。

<店舗データ>

【店名】 リトルアジア
【住所】 東京都墨田区堤通2-7-31
【最寄】 東武スカイツリー線「鐘ヶ淵駅」徒歩4分

★2021年に浅草に移転。
★移転先は台東区西浅草3-29-20
★跡地には2021年7月23日に「麺屋白鬚」が入居

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