胡麻の濃厚スープが旨い「ピリリの虎」
京成曳舟駅から歩いて3分ほど。線路の南側にそびえたつ高層マンション・アトラスタワーの1階部分に2023年7月25日にオープンした「ピリリの虎 曳舟店」へ。運営するのはマイフーズ株式会社。人形町で2023年7月まで「人形町 兎屋」を、また10月以降はリニューアルして「ロースの虎」を展開している会社である。
店舗は虎マークのピンクのネオンが目印。ポップな店内は2人掛けと4人掛けのテーブルで20席ほど。卓上のQRコードを読み取り注文するシステムだ。麺メニューは胡麻が香る濃厚な「担々麺」、醤油清湯の「拉麺」の2系統で、担々麺にはロース(排骨)や香草(パクチー)を、拉麺にはロース、焼豚、雲吞乗せをそれぞれラインナップ。
また味玉、メンマ、ぶどう山椒を追加トッピング可能だ。ごはん、鯖ごはん、チャーシューごはん、ロース飯といった飯モノや、皿雲吞、棒棒鶏、角煮、おつまみ排骨といった一品料理も用意。ビール、ワイン、ハイボール、レモンサワーなどアルコール類も充実しているので、ちょい飲みして麺でシメることも出来る。
今回は排骨の乗った「ロース担々麺(1350円)」を注文。着丼までは6分ほど。スープは甲斐路軍鶏と数種類の鶏を使った清湯に白胡麻ペーストを加えたもの。粘度はさほど高くはないが、甘さ控え目なので胡麻の濃厚さが際立っている。その分だろうか。甜面醤で味付けされた肉味噌は甘味が強め。徐々に溶いて味の変化を楽しむ。
こちらの担々麺は「子供からお年寄りまで安心して食べられる」がコンセプトなので、ラー油の辛味は優しめ。まさにピリリとする程度。辛目が好きな方は卓上の「自家製ピリリの辣油」を使うとよいだろう。スパイス専門店「築地 からいもの屋」の一味唐辛子と数種類のスパイスをブレンドして作っているそうだ。
ひと匙をスープに垂らせば、辛味だけでなく香りも加わり旨さ倍増。一方で丼の中には「痺れ」の要素がないので、もし欲しい場合は「ぶどう山椒」を追加注文すべし。このスープに合わせるのは浅草開化楼に特注した中細麺。加水率は低めだが、しなやかで旨い麺だ。そしてロースは衣がサクサクで肉はしっとり。
五香粉だろうか、スパイスも仄かに香り良い味である。少し細目にカットされていて食べやすいのも嬉しい。ほかトッピングには青梗菜と刻み葱が。スープが濃厚なので見た目よりヘビーな味わいだったが美味しく完食した。なお清湯の拉麺は鰹を中心に煮干しや椎茸、昆布を炊いた和出汁スープだそう。次回は啜ってみたい。
<店舗データ>
【店名】 ピリリの虎 曳舟店
【住所】 東京都墨田区京島1-6-6
【最寄】 京成押上線「京成曳舟駅」徒歩3分