ラー博創業時から出店する老舗「こむらさき」
新横浜駅北口から徒歩5分ほど。1994年3月6日に開業した世界初のラーメンのアミューズメントパーク「新横浜ラーメン博物館」へ。館内はの3フロアで、地上1階にはミュージアムやショップ、ラーメン作り体験室など。そして昭和33年の街並みを再現したという地下にはラーメン店やスナックなどが立ち並んでいる。
気になるラーメン店は、開業時から営業を続ける「こむらさき」をはじめレギュラー店は2025年1月現在「龍上海本店」「利尻らーめん 味楽」「淺草 來々軒」「博多 一双」「琉球新麺 通堂」の計6店がある。加えて開業30周年記念のコンテスト「ラーメン登竜門2024」の優勝店「博多 文福」が2024年8月から1年間出店。
さらに、同じく開業30周年記念で過去に出店した36店がリレー形式で復活する「あの銘店をもう一度」プロジェクトで戻ってきた「六角家1994+」の姿も。基本的に営業は午前10時半から夜9時までの通しで、フロアにはモニターや黒板で各店の待ち時間が表示されているので、それを参考に効率よく回りたいところである。
さて今回訪れたのは、前述の通りラー博開業時から営業を続ける「熊本ラーメン こむらさき」だ。「こむらさき」は初代・山中安敏氏が、熊本ラーメンの元祖と言われる「松葉軒」の木村一氏と共同で1954年(昭和29年)の春に熊本市浄行寺町に創業した。当時、玉名市にあった久留米ラーメンの店「三九」に魅了されてのことだった。
しかし国道沿いで通行客が少なく3か月で閉店。直後に熊本市内の広町に再出店した。熊本ラーメンの祖として人気を博すも、2016年1月に人手不足により本店は休業に。その後、熊本地震や原材料費高騰も影響し2017年7月31日に63年の歴史に幕を下ろした。いまは熊本市の上通中央店と、ここラー博の店の2店舗のみでの営業だ。
店舗は地下2階にあり、店内はカウンター6席に加え、大きなセンターテーブルに12席、さらに4人がけテーブル4卓の計34席。麺メニューは「ラーメン」と「味噌とんこつラーメン」の2系統あり、それぞれチャーシュー、煮玉子、のり、コーン、にんにくチップを追加可能である。一部のラーメンはミニサイズも用意している。
さらにライス、エビスビール、熊本県産のみかん100%ジュースも提供。今回はフルサイズの「王様玉子ラーメン(1050円)」を注文した。待つこと7分ほどで着丼。スープは豚骨に鶏ガラを加えた円やかな白湯。余分な脂をカットしてあり、塩味も強すぎず。クリーミーな口当たりで旨い。そこに自家製の低加水細ストレート麺が泳ぐ。
モチっとした食感でスープとの相性は抜群である。そして上からは「こむらさき」の特徴であるニンニクチップがまぶしてありジャンキーな味わいに。チャーシューは噛み応えのあるバラ肉が3枚。固茹での味玉も良い味だ。ほか細モヤシ、メンマ、キクラゲ、ネギが乗る。老若男女に愛される味わいで美味しく頂いた。さすがの一杯だ。
<店舗データ>
【店名】 熊本ラーメン こむらさき 新横浜店
【住所】 神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21
【最寄】 東海道新幹線ほか「新横浜駅」北口徒歩5分