沖縄は梅雨明け前の大雨が降っているというのに、中国地方は梅雨入りすらしていません。
連日の夏日にちょっと参っています。
田植えの季節もそろそろ終盤を迎えます。
棚田を撮りに、島根県鹿足郡吉賀町の「大井谷の棚田」に行きました。
広島市からは、R2→R187と進み、看板に従い左折します。
3時間弱かかりました。
このループ橋を登ると、駐車場入り口の看板が見えます。
土曜日の午前でしたが、駐車場には他に車は停まっていませんでした。
ここに車を置いて、展望台に上ってみます。
新設されたであろう鉄製の階段を登ると展望台までの道がありますが、ご覧のように草が伸び放題で歩きにくい。
展望台からの眺め。
展望台を降りて、棚田を横に見ながら道路を登っていきます。
結構急な坂です。
途中に、廃バスが置いてありました。
旧国鉄のバスなので、30年以上ここに放置されていることになります。
坂の頂にphotoスポットの看板があり、そこからの風景です。
最高地点のバス停があり、ここから先は車で行けない模様です。
「助はんどう」という岩があり、その昔干ばつの際にここにだけ僅かに溜まった水を地区の皆で分け合い生き延びたということです。
付近で見つけたタンポポとグミ。
一軒の野ざらしの廃屋。
当時活躍したであろう釜戸。
秋には、棚田のライトアップがされるようです。
これはこれで綺麗かも。
ゆっくり写真を撮りながら、小一時間ほど歩きました。
ほとんど人を見かけることはなく、小鳥のさえずりと水の流れる音だけの穏やかな時間を過ごすことができました。
色々な場所の棚田を訪れていますが、どこも田んぼの数が減っています。
平地の田んぼに比べて管理が難しく収穫量が少ないため、放棄されるようになった。
加えて過疎高齢化により担い手がいなくなったということも大きい。
1990年に棚田百選に選ばれた棚田も、半分の場所で減少しているらしい。
「日本の原風景」という言葉があります。
神社、小川、雑木林、昆虫など、昭和の里山風景ではないでしょうか。
畑や水田もそれにあてはまり、全水田の6%しかない棚田は令和の時代になっても残すべき日本の原風景ではないでしょうか。
苦労して積み上げたであろう石垣の上に、雑草が伸びているのが残念でなりません。
帰路、R187沿いに気になるものを発見。
何かを採石している工場かとも思われるが、現在は稼働してない模様。
調べてみると、「河山鉱山」のホッパー(鉱石を一時的に保管する場所)らしい。
引き込み線の跡も見られる。
1658~1971まで鉱山として活躍し、最盛期に栄えた関連する施設、住居も今はほとんど見ることができない。
ご覧いただきありがとうございます。
夕菅(ゆうすげ)