昨年旅行した時の岡山城
この頃の暑さはすさまじい。毎日、自粛で室内暮らしであるが、時間をつぶすのには
やはり、読書にかなうものはない。最近よんだ本は、白石一郎の(風雲児)と言う小説
である。これは、タイ國(当時はシャムと言っていた)で日本人町の長となった山田長政
の生涯を扱った本である。この当時は、江戸時代の初期で、関ヶ原の戦いが終わって
家康から秀忠の頃で、このころは、まだ鎖国は行われておらず、日本からは、東軍で
負けた侍などが、傭兵としてタイ國(アユタヤ王朝)に雇われ、日本人町には数千人が
住んでいたのであるが、この山田長政は、長崎の友人からの誘いで貿易のため、朱印船
で台湾で商売をしていたが、この友人が病気で死亡したことから、オランダの商人に
誘われてタイ國へ渡るのである。この日本人町では、王朝に繋がる女性と結婚する
ことから、長官となるのである。しかし、王朝の内紛闘争に加担したことから、一次
は、マレイ半島に近い州の王として、日本町をつくるのであるが、この王にした、
アユタヤ王により、暗殺されてしまい、その後、日本人町も焼き払いとなって
しまっている。この事件の後、江戸幕府は、鎖国をおこなっているのである。
このため、余り、タイの国では、それほどこの話は話題となっていないが、むしろ、
日本との間での友好は、明治維新後である。これは、現在、アジアで王朝が継続され
ているのは、日本とタイ國だけであるからか。明治維新の頃には、シャムと言って
いた国から鹿鳴館へ王族が招待されており、このころに日本と同じく、近代化が
行われ、フランスと英国が隣の国を植民地にする中、これを排除している。この
王朝継続以外に同じ仏教国であることも挙げられるのであるか゛。