日本がインドネシアとフィリピンとの間で結んだ経済連携協定(EPA)に基づいて、両国から看護士候補と介護士候補が日本に来てくれて、試験合格&免許取得に向けてがんばっていることについてはこのブログでも何度か取り上げてきました。
その際、そもそも母国でちゃんとした資格を持っている看護士や介護士に対して、何ら優遇措置も提供せずに日本人と全く同じ国家試験を日本語で受けることを課し、一定期間以内に受からなければ帰国とするような制度で本当に良いのか?という疑問を投げかけていたわけです。まあそもそも、看護士や介護士という労働&医療の問題を、EPAという経済連携協定の枠組みにおいて対応しようとしたこと自体が根本的に間違っている、と思っているのですけどね。
ところが今回、この問題に関して新たな対応策が検討されていることが明らかになりました。
『看護師試験、病名に英語併記へ EPAの外国人負担軽減』
(asahi.com 2010年8月24日)
この記事によると、看護師国家試験で「日本語の病名に英語を併記」したり、「一部の漢字にふりがなをふったりする」という対応が検討されていて、次回の国家試験から反映されるだろうということなのです。
いやいや、何でこれが最初から対応できなかったのかと不思議に思うのは私だけではないはず。そもそも、これらの提案は最初の制度設計の段階で出されて検討されていたはずで、それを頑なに拒否していた誰かがいたのであろうことは想像に難くありません。EPAに基づいて来日したインドネシア人とフィリピン人の合格率が著しく低く、合格者が254人中、3人だけだったという現実、さらには両国での応募者が2年目から激減してしまったという事実に驚いて、慌てて善後策を検討したということなのでしょう。そうなることは最初から分かっていただろうに・・・。
この変更でどれだけいい影響が出るのかは、次回の試験の結果を待たなければ分からないわけですが、少なくとも難しい医療用語を日本語で完璧に覚えなくても済むということは、受験生の皆さんには嬉しいことでしょうね。それによって看護士としての質が落ちるとは全く思えませんし、患者さんや同僚とのコミュニケーションの問題は、試験とは別な課題としてOJTなどを通じて現場で必要な能力を高めていけば良いわけですから。
ただし、この程度の措置で良しとするのではなく、制度の抜本改革に向けて引き続き検討を進めていくことが必要ですね。私もこの点、関係者の皆さんと意見交換をする機会を持ちたいと思っています。
その際、そもそも母国でちゃんとした資格を持っている看護士や介護士に対して、何ら優遇措置も提供せずに日本人と全く同じ国家試験を日本語で受けることを課し、一定期間以内に受からなければ帰国とするような制度で本当に良いのか?という疑問を投げかけていたわけです。まあそもそも、看護士や介護士という労働&医療の問題を、EPAという経済連携協定の枠組みにおいて対応しようとしたこと自体が根本的に間違っている、と思っているのですけどね。
ところが今回、この問題に関して新たな対応策が検討されていることが明らかになりました。
『看護師試験、病名に英語併記へ EPAの外国人負担軽減』
(asahi.com 2010年8月24日)
この記事によると、看護師国家試験で「日本語の病名に英語を併記」したり、「一部の漢字にふりがなをふったりする」という対応が検討されていて、次回の国家試験から反映されるだろうということなのです。
いやいや、何でこれが最初から対応できなかったのかと不思議に思うのは私だけではないはず。そもそも、これらの提案は最初の制度設計の段階で出されて検討されていたはずで、それを頑なに拒否していた誰かがいたのであろうことは想像に難くありません。EPAに基づいて来日したインドネシア人とフィリピン人の合格率が著しく低く、合格者が254人中、3人だけだったという現実、さらには両国での応募者が2年目から激減してしまったという事実に驚いて、慌てて善後策を検討したということなのでしょう。そうなることは最初から分かっていただろうに・・・。
この変更でどれだけいい影響が出るのかは、次回の試験の結果を待たなければ分からないわけですが、少なくとも難しい医療用語を日本語で完璧に覚えなくても済むということは、受験生の皆さんには嬉しいことでしょうね。それによって看護士としての質が落ちるとは全く思えませんし、患者さんや同僚とのコミュニケーションの問題は、試験とは別な課題としてOJTなどを通じて現場で必要な能力を高めていけば良いわけですから。
ただし、この程度の措置で良しとするのではなく、制度の抜本改革に向けて引き続き検討を進めていくことが必要ですね。私もこの点、関係者の皆さんと意見交換をする機会を持ちたいと思っています。