雨水を過ぎて次は啓蟄と、徐々に気温が温んできたけれど、24節気の進行に関わらず頻尿は相変わらずである。とりわけ困るのは、新聞を読みながらじっくり朝の用足しをし終え、せっかくすっきりしたと思っても、ものの5分と経たないうちに尿意を催すのはどうしたことか。なぜ同時に処理してくれないんだ! 医学書を隈なく調べてもこれに関する説明は見当たらない。コロナ対策を始め、専門家など当てにならないので、自分で理由を考えた。要するに、大腸と泌尿器が別器官であることに起因している。野球でピッチャーが左右同時に2個の球を投げられないし、卓球でも両ハンド打ち選手と言っても同時に2個打つわけでないのと同じ理屈のようである。肛門と尿道は近接しているけれど、それぞれを開閉させる括約筋がシンクロナイズしているわけではないからである。むしろ私の場合などは、肛門括約筋が弛緩する時に尿道が圧迫され活動を休止するのではないか。出し切ったつもりで尻を拭いてトイレを出た途端に、尿道が自由を得て、俺は未だ済んでへんで、と主張してくるのが原因と究明した。理屈が分かると、スッキリする。
富川悠太アナウンサーがテレビ朝日を辞めトヨタ入り、のニュースを見て、香川照之が社長とコンビを組んでいるコマーシャルがトヨタイムズだったと初めて気づいた。ずうっとトヨタイズムだと思い込んでいて、世界をトヨタ主義に塗り替えるつもりか、いくら日本一の企業と言っても態度がデカいなと苦々しく見ていたが、タイムズなら、まあ許せるか。なんて、こちらの方が態度がデカいか。
ウクライナ侵攻に伴う原油高のどさくさに紛れて、政府はガソリン補助の拡充などと、怪しげな政策を強行しようとしている。この国の予算執行は何につけても業者を噛ませて資金の流れを見えにくくしようとする。江戸幕府の勘定奉行と越後屋のように、中央官庁と所管の主力企業・団体がタッグを組んで資金配分を差配して不当に流出するから、投入資金に対する経済効果が大幅に減殺され、大型景気刺激予算を何十回と組んでも失われた30年が続いてきた。ガソリン高騰対策を実行するなら、石油元売りに捨て銭をばら撒くのではなく、自動車等所有者に1台に付き月100リットル分代金の1割を現金給付すれば済むことである。このコロナ下の非常時にいつまでも役所と業者が癒着を続けるのを見過ごすべきではない。岸田文雄首相は一体に考える力はあるのか? 経産補佐官ら官庁の振り付け人形では首相の大職務を全うできない。聞く力を持つと言うけれど、役人の提案を鵜吞みにするだけでは話にならない。国民の声を書き留めてきたノートはどこにやったのか。コロナ、ウクライナを始め、内政、外交の針路をまず自分で考え、その上で他の意見も聞き、果敢に実行に移してもらいたい。
ノート繰り
民の声聞く
振り男かな
文を遣るには
相手を思へ
*懸け詞=ふみお