"Go get 'em" 捕まえろ!というのはバイデン米大統領が、戦争犯罪人プーチン露大統領を指して使ったセリフとして有名である。アマゾン・プライム・ビデオで大好きなスティーブ・マックイーンの『ネバダ・スミス』予告編を見たら、"go get 'em" というセリフが出てきたので、バイデン大統領の引用元かと思って、即購入した。無法者の3人組に罪のない両親が惨殺され、復讐を決意するネバダ・スミス(マックイーン)に、殺害現場に馬車で来合せた両親と昵懇の夫婦の夫人の方が、"You go get 'em" と励ました。旦那の方は、復讐なんてせずに神の裁きに任した方がいい、法に従うべきだ、悪い奴を相手にリスクを冒すべきでないと、独仏のように諭すが、夫人の方はきっぱりと、"What law!" 法が何を守ってくれるのかと、毅然とした態度で撥ねつけた。
殺人者3人組はその後、別々に悪事を働いていたので、ネバダ・スミスはわざと刑務所に囚われの身となったりしながら、1人ずつ追い詰めて復讐していく。最後の親分格との決闘では、相手が降参したように見せ掛けながら不意打ちで発砲しようとしたところを、その拳銃を持つ手を撃ち、次いで左脚、さらに右脚を射抜き、抵抗力を失わせた。苦痛に耐えきれなくなった悪漢が、早く止めを刺してくれ "Finish me!" と懇願したのに対し、ネバダ・スミスは "You're just not worth killing" お前なんか殺す値打ちもないと言い捨て、自分の拳銃も川に捨てて去っていく、ラストシーンだった。現実の国際情勢も同じ展開が予想される。