天愛元年

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新元号『天愛』元年にスタート

獅子身中の虫

2022-04-23 12:02:31 | 日記

 異常な危機に直面すると、人間とか組織は常の仮面がずれて、隠された本性が垣間見えるものである。孟子は、子供が誤って井戸に落ちようとするのを見る時、あっ、可哀そう、助けなくては、という気持ちが自然と湧き上がる人の心の働きを、惻隠の情と呼んだけれど、実際は一様でなく、すぐ走り出して助け上げようとする人もいるし、自分とは関係ないと思う人もおり、咄嗟の出来事への対応は人様々で、それぞれが持つ背景に左右される。
 ロシアのウクライナ侵略戦争のように、第3次世界大戦に突入しかねない非常時になると、第2次大戦時のゾルゲ事件のように、コミンテルン本部の指令を受けた尾崎秀実ばりの人物があぶり出されてくる。現代ではスパイ摘発能力が極度に緩くなっているため、金とかハニートラップを通じて相当数蠢いている気配がある。スパイ適性が高いのは政治家や官僚、職業軍人に、マスコミ、報道機関、タレント、芸能人などで、要注意が必要である。これらの界隈で、惻隠の情のような人の常識を持たない、妙に筋違いな言動をする人物は怪しんで良い。
 戦争報道も現地取材が極端に少ないのに反比例して、あたかも見てきた情報が異常に多いのは、プロパガンダと憶測が大半と見て良い。素知らぬ振りをして当局情報を垂れ流すゾルゲ通信社と呼べる存在も散見される。国すらも、侵略反対とか西側民主主義国家を唱えながらロシアとの抜き差しならない関係から便宜融通を図るのだから、個人や民間団体においては、人道より裏金と腐れ縁を大事にするのは致し方ないのかもしれない。台所の天井棚から金盥が床に落ちてきた時のように、ゴキブリがぞろぞろ這い出す様がいずれ目撃できるかもしれない。憲兵、特高は無くなったけれど、不穏な動きを摘発する必要性は全く無くなっていない。


今、人たちまちに孺子(子供)のまさに井(戸)に入らんとするを見れば、皆な怵惕(ジュッテキ=驚いて動揺する気持ち)惻隠(ソクイン=可哀そうに思う気持ち)の心有り。

惻隠の心は仁の端なり(以下、惻隠、羞悪、辞譲、是非の四端が人の心に備わっており、それぞれ儒教の根本徳目である仁、義、礼、智の表れであるとの教え)。

 


破門

2022-04-11 18:29:46 | 日記

 ロシアのウクライナ侵略戦争以来、基本的に酒を断ち、浮いた酒代をウクライナ義援金にしているけれど、佐々木朗希投手の完全試合達成という快挙には特例を設けてビール、だけでは済まずウイスキーとで祝杯を挙げた。久しぶりだったので、朗希のフォークボール並みに回ってしまった。ネットで隈なく食い入るように記事を読んだけれど、確認と記念のため駅周辺のコンビニにスポーツ紙を買いに出た。ニッカンは最寄り2店で売り切れていて、ジャイアンツ系がたっぷりとスポニチが各1紙残っていたので、とりあえずスポニチを買った。ニッカンはどうしても紙面で確認したかったので、隣の駅周辺まで出掛けて、ニッカンとサンスポを買った。島田源太郎とか田中勉、外木場義郎ら懐かしい名前が思い出され、勉強になった。シーズンが始まる前に、佐々木朗希と高卒新人捕手松川虎生の活躍などによりロッテが優勝すると予想していたのが、図星となりそうで、自分の先見の明が怖い。
 熱くなったので昼飯にラーメンは止めて、冷やしそばにした。
 竹林の七賢人とか言って中国には世俗の交わりを断って、独り高尚な生活に浸った聖人や、日本には山中の巌に座禅を組んで悟達に励んだ僧侶が居たけれど、東方正教会の大主教は何をしているのか。世俗の事には関わらないつもりなのか。新聞は読まなくてもニュースは入ってくるだろう。信者の多いロシアのウクライナ侵略戦争をどう見ているのか。爆撃破壊虐殺の惨状を聞いても知らんぷりなのか。世俗の上に立つ聖職者なら心を痛め、裁くのが道理であろう。背教者を破門し、背教者に叛いた者には免罪符を与え、正道に戻す聖職を果たすべきではないのか。傍観は神の名において許されない。

 







かっぽれ

2022-04-08 23:14:05 | 日記

 きょうは花まつり・灌仏会で何かと春の盛りを祝いたい気分になる日。孫の高校入学式でもあったし、沖縄ではシーミー(清明)祭の季節で亀甲墓に参って親戚一同賑やかに顔を合わせているのだろう。棺桶に片足突っ込んだ自分には、今年も忘れずに異界の友が訪ねてくれた。もう何年経つか、4年前に亡くなった愛猫ミャー太がまだ元気な頃、散歩に連れて出ると、姿の鮮やかな雉に出くわした。抱いているミャー太が興奮して大喜びした。それ以来、大体毎春のこの時季になると、場所は変わっても見掛けるようになった。ここ1週間、去年見掛けた畑を注意深く見回していたら、やっぱり姿を現してくれた。番いでくる年もあったけれど、今年は1羽きりであった。さすが、我が国の天空を支配する王者の鳥だけあって、こちらがゴソゴソ近寄っても動じず、畑の餌を啄んでいた。美しくかつ風格があった。
 満足して歩いていると、今度は林の中の二輪草自生地で開花が始まった。冬からずうっと気にしていて、昨日も一向にその気配がなかったのに、雉とともに花姿を現してくれた。甘茶でかっぽれ、みたいな佳き日であった。

待ちをりし
雉の訪れ
今年また
出逢ふ喜び
赤頬青羽

幼な女が
髪を靡かせ
遊ぶごと
清げに笑まふ
二輪草花




害虫

2022-04-07 15:24:08 | 日記

 ロシアがウクライナへの侵略戦争を始めてもう1カ月半も経つ。襲撃、惨殺された犠牲者の霊はいくら弔っても浮かばれる筈もなく、侵略、襲撃地の惨状は目を背けざるを得ない酷さである。こんな狂気の蛮行は人間の平衡感覚があるなら、すぐに浄化作用が働いて、1カ月もすれば独裁専制者を弑する動きがあることを期待していたけれど、前線一兵卒に至るまで狂気が伝染し切っており、国民全般も正邪を見る目を失い、暴君を盲信して圧倒的に支持してるとは、憔悴、落胆の極みである。民族全体が人類の害虫に見えてくる。この人類の危機を泳ぎ回って、自らの利権に結びつけようとする民族、国家は他にもいるけれど、取り敢えずはロシアの暴虐をどう封じ込めるかが喫緊の仕事である。盗人にも三分の理とは言うけれど、今は人間の生き方の土台が揺らいでいる時なので、そんな屁理屈に構っていられない。警察も法律もない正味力勝負の世の中にしてくれるなら、又と無い大きなチャンスなので有り難いけれど、勝負に出た途端に逮捕というなら、鵺のような独仏やNATOなどに頼らないで、国際社会は筋の通った裁きに邁進すべきである。
 山野跋渉の道先で、二輪草自生地の囲いに出遭った。もう1カ月以上楽しみに歩いているけれど、雑草ばかりで一向に兆しが表れない。呼び名の音ばかり可憐で、まだ見ぬ人を待ち侘びる古えの恋をしている気分である。


寄り添ふて
ひそと咲くてふ
二輪草
かたかた鳴りき
風呂帰る道

 




夢枕

2022-04-06 18:39:52 | 日記

 春の梅雨が桜を散らし春らしい陽気となると、本格的な新年度入り。新たなトライをしなくてはと、マルちゃんからの新製品『ズバーン』を買って試した。背骨濃厚醤油と書いてあるだけに、ギタギタ感に圧倒された。汗が噴き出し、今月いっぱいしたら、冷麺、冷やしそばに移行するだろうなあと感じた。食しながら見る英会話勉強も、出演者が変わったり、装いを新たにしていた。NHKテレビ英会話定番レシピの新年度第2回目、5日放送分を録画で見た。日本語と英語では語順が異なるという勉強だった。相手の言ったことに同意し、「そうだと思うよ」と言う場合、英語では、"I think you are right". と順序が逆になる例を挙げていた。先生の説明では、英語ではまず自分の言いたいことを "I think" とずばり言ってから、後の説明はリポート文として "you are right" と付けていくのだそうだ。根っからの日本人である自分は、もうここから引っ掛かってしまう。英語では重要なことを先に言い切ってしまうという説明だけれど、それなら私は "you are right" の方を先に言いたくなる。"You are right, I think". で何故いけないのだろう。リポート文というからには、私はいろいろ各地を巡っていろんな人に会って聞いたところによると、ロシアがウクライナに侵略した、なんて記事を書く記者が居たら失格だと思う。ロシアがウクライナを侵略、私が取材したところではこんな残虐なことが行われていた、と書くのが順序だと思う。英語をしゃべる人たちは、のんびりしているのだろうか。海老天でも、いやー、この衣が美味くってね、なんて奴もいるだろうけれど、やっぱり中身のエビの方が大事に決まっている。海老なのか、サツマイモなのか、豚肉なのか、中身を先に言わなくて何の天ぷらなのか分からないではないか。なんて言っているから、新年度の英会話勉強の上達も "I think there is no hope". だろう。
 3度目か4度目か、恐らく最後の更年期障害が襲ってきた。寝ても覚めても気怠い。もうお迎えの準備の体力の低下に違いない。昨晩、初めてくっきり、4年前に亡くなった愛猫、ミャー太の夢を見た。ああ、懐かしいと、起きた後しばらくは思っていたけれど、夢解きをすると、そろそろこっちにお出でよと誘いに来たのかもしれない、と考え至った。

愛し子が
迎へに来たり
夢枕
我やむかふか
君帰り来ね