泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

古代の「飛鳥周辺」散策

2014年10月06日 20時49分25秒 | 歴史

今回は、飛鳥時代に活躍した蘇我入鹿を祀った「入鹿神社」、柿本人麻呂を祀った「人麿神社」や市杵島神社の「コグリ石」、そして舒明天皇の発願による最初の寺である「百済大寺」と推定される「吉備池廃寺跡」を撮ってきました。飛鳥周辺には、古代のロマンがいっぱいで、楽しみながら歴史散策ができました!

〇「入鹿神社」・・・奈良県橿原市小綱町(しょうこちょう)

神社の伝えによると、乙巳の変(大化の改新)で、蘇我入鹿が中大兄皇子等に倒されたとき、その首が小綱町に飛んできたのを祀ったとされています。入鹿は首を斬られたので、「入鹿神社」は、首から上の病に霊験あらたかという信仰があるようです。日本で唯一、入鹿を祀った神社だそうです。この地域は、蘇我氏ゆかりの地で「蘇我」・「曽我」といった地名が残っています。

境内には、重要文化財の「正蓮大日堂」の建物があり、その中には本尊である、素晴らしい「大日如来坐像」を見ることができます。鎌倉時代の作とされ、重要文化財に指定されています。      

〇「人麿神社」・・・奈良県橿原市地黄(じお)町

万葉集にその名も高い「柿本人麻呂」は、飛鳥時代の天武・持統朝の頃を中心に活躍した歌人です。この人麻呂を祭神として祀った神社です。「人麿神社」は、葛城市新庄の柿本神社から分祀されたと伝わっています。社の入り口には、万葉歌碑が建っていました。本殿は、室町時代のもので重要文化財に指定されています。

 

      

〇市杵島(いちきしま)神社の「コグリ石」・・・奈良県橿原市新賀町

「市杵島神社」の境内に、謎の石があります。この石は「コグリ石」と呼ばれています。コグリとは、「くぐり」の転訛とも言われているようです。「コグリ石」は、兵庫県高砂市の宝殿山(石の宝殿)から、橿原市新賀町の「市杵島神社」へ運ばれたようですが、その時期はわかっていません。高砂市の宝殿山(石の宝殿)は、橿原市に所在する益田岩船と同形の巨石で、7世紀末のものとされています。はたして、ここにある「コグリ石」は一体、いつ何の目的で何に使われたのでしょうか。とても興味をそそられる「謎の石」です。

   

〇「吉備池廃寺跡」・・・奈良県桜井市吉備

飛鳥時代の寺院の伽藍跡(塔跡・金堂跡)が発見され、639年に建立された舒明天皇の発願による最初の寺である、「百済大寺(くだらのおおてら)」と推定されているようです。今は、「吉備池」となっていますが、発掘調査によると金堂跡基壇は、飛鳥時代では最大規模のものであったようです。すごいのは、塔です。塔跡基壇から推測すると塔は九重の塔で、高さ100メートルにも達するものと推定されています。九重の塔、見たかったですね~!

     

コメント
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