奈良県明日香村稲渕地区において、1月8日(月・祝)に「男綱」の 綱かけ神事が行われました。 明日香村では、毎年「成人の日」に稲渕地区で「男綱」が、1月11日の日には柏森地区で「女綱(めずな )」が、豊作を祈って新しく 作り掛け替えられます。「綱掛け神事」は、稲淵と栢森両大字に伝わる神事です。子孫繁栄と五穀豊穣を祈る とともに、悪疫などこの道と川を通って侵入するものを押しとめ、住民を守護するための 神事と言われています。
今回は、稲渕地区の「男綱の綱掛神事2018」の様子を紹介したいと思います。
今年は、残念ながら小雨の中で「男綱の綱掛神事」が行われました。例年より、参加者が少なかったようでした。
「男綱」は長さ約80m、重さ300kg位あります。稲渕地区の住民の方が勧請橋の所で、朝からわらを編んでおられました。高さ約1.5m・直径30cmほどのシンボルが綱と共に飛鳥川をまたいで、長い注連縄が張られます。張る時は、一般の参加者も一緒になって行います。「男綱」を掛け渡した後に、神所橋と呼ばれる橋に祭がを設けられた場所で、神職による御祓いが行われ、最後に竹串にミカンとお札のついた物を参加者がいただいて終了となります。また、毎年甘酒がふるまわれていて、とても懐かしい味でした。
「男綱」は柏森のさらに奥にある男渕の竜神を、「女綱」は女渕の竜神を祭っているといわれています。
稲渕からさらに南にある柏森(かやのもり)地区には、「男綱」と対になる「女綱」があります。 稲渕の神事である「男綱」の掛けかえは神式で行われ、柏森の神事である「女綱」の掛けかえは仏式で行われます。1月11日の行われる「女綱の綱掛神事」も、参加したいと思っています。
飛鳥に住んで今年で6年目となりますが、毎年のように「男綱」と「女綱」の「綱かけ神事」に参加しています。飛鳥ならではの、歴史を感じさせられる「綱かけ神事」です!