「あけましておめでとうございます!」 2018年も、飛鳥を中心に大和・大宰府等の散策の様子を紹介したいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
今年最初は、ライトアップされたまほろばの里「大宰府の観世音寺と戒壇院」を紹介したいと思います。
2017年12月30日・31日の二日間に限り、夕方17時より大宰府において「観世音寺と戒壇院」がライトアップされました。
〇「観世音寺」は、天智天皇が母君「斉明天皇」の冥福を祈るために7世紀半位に発願されたもので、聖武天皇の746年にに完成しました。古くは九州の寺院の中心的存在で、たくさんのお堂が立ちならんでいましたが、現在は江戸時代初めに再建された講堂と金堂(県指定文化財)の二堂があるのみです。
ライトアップされた「観世音寺」は、とても幻想的でした!
〇「戒壇院」は、唐の名僧「鑑真和上」を招いて創建した「三大戒壇」の一つです。
「戒壇院」は「観世音寺」が完成してから15年後の761年に、日本三戒壇のひとつとして「観世音寺」の区域内に建立されました。三戒壇とは奈良「東大寺」・下野「薬師寺」、それに大宰府の「観世音寺」の戒壇院です。戒壇とは中央部に石で築いてある壇のことで、出家する者に対して、僧侶として守るべき戒律を授けるための儀式が行われる場所です。
我が国の戒律は聖武天皇の招請によって唐から来た「鑑真和上」によって伝えられました。「鑑真和上」が奈良に到着した754年に東大寺に戒壇が設けられ、天皇はじめ多くの人に授戒したといわれています。「戒壇院」は、江戸時代に観世音寺から独立して現在では博多聖福寺の末寺となっています。
「戒壇院」の本尊である「毘廬舎那仏」は、平安時代(12世紀)の作で漆の上に金箔をはっています。仏像の手の形を「印」といいますが、こちらの形はお釈迦様が説法するときの形で「説教印」といいめずらしい形をしています。国の重要文化財です。こちらも、ライトアップされていて、見事なお姿でした!