泉飛鳥塾

「古(いにしえ)の都・飛鳥」の原風景と共に、小さな旅で出会った風景等を紹介したいと思います!

「藤原京跡大極殿院」の現地説明会

2018年03月03日 15時01分50秒 | 歴史

奈良県橿原市の「藤原宮」跡において、3月3日午後1時半から「飛鳥藤原京第195次調査」の現地説明会が行われました。

今回は、「藤原京跡大極殿院」の現地説明会の様子を紹介したいと思います。

「藤原京」は、中国の都城制を模して造られた日本初の本格的な都城でした。「持統天皇」が飛鳥から藤原の地に都を遷したのは694年のことです。新たな都の造営は、亡き夫「天武天皇」を意志を受け継いだ中央集権国家の確立には欠かせない一代事業でした。その大きさは、東西方向約5.3km、南北方向4.8kmで、平城京・平安京をしのぐ古代最大の都です。

現地説明会では調査担当者が、遺構の概要をパネルと現場において詳しく説明されました。

今回の調査の結果、「藤原宮」跡(694~710年)で天皇が執務をした「大極殿」を囲む回廊の東側の長さが約152メートルと分かりました。

東側回廊と北側回廊が交わる角部分を発掘し、東側回廊の北端部分に当たる柱の跡を含め、礎石を置いた跡を15カ所確認されました。南端部分も調査しており、全長が分かったようです。東側回廊は通路が2本ある「複廊」で、2本分の幅が約6メートルと判明。複廊は格式の高い建物にみられる構造で、大極殿の四方を囲む回廊はいずれも複廊だったとみられています。また大極殿院を造営する際に、くぼ地に瓦片やくだいた凝灰岩をまくなどの整地がされていたことも分かりました。

奈良文化財研究所は、「大極殿と回廊で構成され、宮の中心部分である大極殿院の全体像がより明らかになった」としています。

多くの方々が説明会に来られ、熱心に説明を聞かれていました。「大和」は、やっぱり歴史の宝庫ですね~!

                                       

 

 

 

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