奈良県明日香村中央公民館において、10月20日に「明日香村文化祭芸能大会」が行われました。
その中で、明日香子ども伎楽教室による「技楽・飛鳥のミカン」が上演されました。
伎楽と飛鳥のかかわりについては、「伎楽は飛鳥時代に伝えられた劇で612年に百済からの渡来人味磨之が習得したとあり、現在の豊浦に住まわせた少年たちに伎楽を習わせた」と記録があります。
今回の「技楽・飛鳥のミカン」のあらすじは、子どもたちの意見をもとに制作されたもので無言劇で行われました。
①場面:飛鳥に呉公・呉女・迦楼羅・獅子たち渡来人がやってきました。
②場面:渡来人たちは、持ってきたミカンの種を植え呉公がミカンの成長を願って笛を吹きます。
③場面:最初は順調に育ちましたが、その後日照りが続き呉女・迦楼羅たちみんなも元気がなくなります。
④場面:呉公に雨を降らせてくれる「雨乞い」をしてくれるようお願いします。
⑤場面:呉女たちは小太鼓をたたき、迦楼羅たちは天に向けて松明をかかげ「雨たんもれ」「雨よふれ」と唱えると、雷がとどろき雨が降り始めます。
⑥場面:呉公・呉女・迦楼羅・獅子たちみんなで感謝の踊りを踊ります。
⑦場面:実りの秋を迎えました。飛鳥のおいしいミカンができました。
今も、明日香村では秋になるとおいしいミカンがたわわに実ります。
この伎楽劇は、明日香小学校の有志の子どもたちにより行われました
。被っていた伎楽面も、専門の先生による指導のもと作成されました。また、この劇の「雨乞い」は飛鳥の伝承芸能のひとつである「なもで踊り」が基となっています。
明日香で独自のテーマとして、小学生による伎楽が演じられました。
約1400年前の飛鳥時代に伝えられた伎楽を、現代の明日香村に住む子どもたちによって演じられたことに、拍手喝采でした!













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