無線脳の視点

無線関係のモノ・ヒトに毒された日常を地味に書いてみる。

空き缶再利用 航海用レーダー反射器

2010年06月22日 | 日記
電波法施行規則の総則(第一章第二条三十二)の定義に、
「レーダー」とは、決定しようとする位置から反射され、又は再発射される無線信号と基準信号との比較を基礎とする無線測位の設備をいう。
という記載がある。言い換えると、このレーダーってやつは、(既知・未知の)対象物に向けて電波を発射して、反射して返ってきた電波を測定することで、対象物までの距離・方向を知る装置ってこと。(…でいいんだよな)

漁船やプレジャーボートなどの小型船舶は、中・大型船などに装備されているではレーダーで見つけにくいため、わざとレーダーで発見されやすいように、レーダー電波を強く反射させる装置「航海用レーダー反射器」の搭載(設置)が義務付けられている。(湖とか夜間以外など、一部除外の規定あり)
この反射器の理屈は簡単で、金属板を3枚直交させると、入ってきた電波は来た方向に跳ね返るというコーナーリフレクタの原理を使っている。図に直すとこんな↓感じ。(資料からわざわざ絵を作ってみた)


この理屈が製品化されると、こんな感じ↓

(国際化工製 KNR-1 航海用レーダー反射器 価格は5,000円程度 認定品)

どっかのニュースサイトで、漁業者がアルミの空き缶を再利用してレーダー電波を反射させる道具を作ってしまったという記事を見つけ、興味を持った。この反射器を定置網のブイや養殖イカダに付けておけば、事情を知らずに近寄ってきた船が間違って網を切ったり養殖イカダとの衝突を回避してくれるかもしれない。いわばコイツは「お守り」な訳だ。

あ、ニュースサイトのリンクを貼ろうとしたら、既に消されてた(汗
しょうがないので元ネタを貼っておく。
四日市海上保安部考案空き缶レーダー反射器「見えなあ缶」

四日市=三重→みえ(見え)な
空き缶→あ缶(あかん)

ってことらしい。

※注意
この空き缶利用レーダー反射器は、本来の船の法定装備品の基準には達していないので代用に出来るものではないけれど、法定装備品の他に追加で付けるとレーダーの視認効果が高くなるからオススメとのことです。