今朝は京都山科の実家、少し早く目が覚めたので1時間ほど朝の散歩です。
渋谷街道を六兵衛池まで歩き、天智天皇陵のある御陵を経て実家に帰るコースです。
御陵地区には東海道本線が走っています、鉄道ファンに走る人ぞ知る山科の大築堤。
明治期に完成した東海道本線は、京都駅から今のJR奈良線コースで深草大亀谷に至り、名神高速道路のコースをたどって大津に至りました。
明治初年、日本人だけの技術で完成させた旧逢坂山トンネルですがトンネル手前は25‰=2.5%の急こう配と、大きく南に迂回するルートで、東海道本線の隘路になっていました。
大正期にトンネル建設技術が進展すると、東山トンネル、新逢坂山トンネルが完成、京都~大津間の距離短縮に加え、勾配も10‰=10%に緩和した現在の東海道本線ルートが完成します。
勾配を緩和し、できるだけなだらかに山科駅に至るため、東山トンネル出口から山科駅にかけ出て標高の低い地域を跨ぐ大築堤が建設されました。
当然大築堤を潜る道路が必要、ということで煉瓦積みのトンネルがいくつか作られています。
その一つは鏡山小学校脇のトンネル。
美しいイギリス積み煉瓦が見られます。
イギリス積みとは、段ごとに煉瓦の長手と短手を段ごとに交互に積んだ積み方。
こういう積み方です。
一方、同じ段の中を長手短手交互に積む方法はフランス積みと言います。
築堤下にトンネルが作られたので、
築堤に沿って走る京阪電車京津線の踏切は、JRトンネル道踏切。
そのトンネル道は、鏡山小学校脇のトンネルとは異なる積み方。
写真、赤線下の垂直部分のみイギリス積み、アーチ部分は、長手方向だけで連続的に積み上げた長手積みです。
同じトンネルでもそれぞれ個性があるのが煉瓦積みトンネルです。