先日、銀座の乗り換えの合間に天賞堂で購入。
キハ10系シリーズ。昭和28年に登場した日本初の量産型液体式ディーゼルカーです。
DMH17型機関はわずか150馬力。DM=ディーゼル、H=8気筒、17=排気量。
17リッターの8気筒ディーゼル。もちろん低速トルクで稼ぐエンジンな訳ですが、
現在の2リッター乗用車と同等の馬力は、当然非力でした。
したがって、キハ10系は断面を小さくすることで車体を軽量化しています。
それだけに狭い車内=狭い座席寸法で決して居住性はよくなかったそうです。
一度だけ、奈良線で乗った記憶があるのですが、小さいころだったのでそこまで実感はないです。
こののち昭和32年に登場するキハ20系は、同じDMH17機関でも最終的に180馬力まで出力を向上。
そして車体構造の軽量化技術が進歩し、車体断面の拡大が可能となります。
座席寸法も急行型同等まで拡大が可能となり、大幅に居住性が向上。
キハ20系は国鉄一般型気動車の主力形式となり、キハ52に至ってはつい最近までJR大糸線で活躍していました。