眇めオヤジの独り言

初老で始めたブログも、寄る人もないまま、いつしか定年を迎えた。
あいもかわらず、気ままに書き連ねていく。

薬師寺展

2008-06-02 | Weblog
もう1ヶ月以上前になるが、国立博物館の薬師寺展に行ってきた。
何の気なしに行く気になったのだが、月光、日光菩薩には圧倒された。
写真では見た覚えはあるのだが、実際に見た仏像の大きさにまずビックリした。

数メートルはあり、大仏に属するのではなかろうか。
その中央の本尊である薬師如来は、鎌倉大仏に匹敵するくらいの大きさなのだろうか?

大きいだけでなく、美術品としてもすばらしかった。
寺では、おそらく足元からしか拝めないのだろうけど、博物館では途中の通路が高くなっており、顔まで真正面から見ることができる。

こうした鋳造物が千年以上前に造られたということに驚かされる。
今同じものを造ろうとすれば、どのくらいの費用がかかるのであろうか?
似たようなものはできても、この気高さのある美術品はマネはできないだろう。

現代文化が発達したといっても、発達していないものもある。

デカルトは、この世のすべてのものを疑い、思考する自身の存在のみを確かなものとした。
ここまで徹底しなければ、哲学にはならないのであるが、病的であることは確かである。

世の中には、自分が如何に小さな存在であるか思わせるものがたくさんある。
なにも、こうした美術品でなくても、路傍の石物など、先人の思いが詰まったものを見ると、長い歴史と比べた、自己の存在お小ささを実感する。

山に登っても同様で、新興の対象になっている山も多く、また同時代を見ても多くの人が繰り返し登っている。
登る人は変わっても、山は変わらず存在しつづける。

むしろ疑うべきは、思考する自分自身に思える。

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