眇めオヤジの独り言

初老で始めたブログも、寄る人もないまま、いつしか定年を迎えた。
あいもかわらず、気ままに書き連ねていく。

阿久悠氏の詞

2007-08-11 | 時事
作詞家の阿久悠さんが亡くなりました。
ここ数年、テレビで見かけることがあるのですが、ちょっとやつれた感じで、大病を患っていそうでした。
亡くなってその作詞リストをみると、あれもこれもで本当に昭和の歌謡曲をつくりあげたことがわかります。

阿久さんの作詞で、僕の記憶に残る歌は、なんと言っても、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」です。
それまでの演歌やムード歌謡にはない新しい時代を感じさせました。
尾崎自身は一発屋で終わったのですが、阿久の時代がそれからはじまったようです。

山本リンダからアイドルまで,幅広い歌手を対象にしていたのですね。
ピンクレディは,今から考えれば、歌手と歌とのアンバランスがあれだけの長い大ヒットに続いたのでしょう。
当時は、なんでこんなわけのわからない歌がはやるのかと思っていました。

沢田研二や演歌歌手にも、大人の歌を提供しています。
阿久さん自身が言っているのですが、物語性のある作詞をしています。
落語などの語りの世界を思わせます。

その阿久さんは、平成になってからの歌謡曲を批判していました。
特に,若い女性アイドルで自分で作詞をする人が多くなっています。
その詞が、あまり面白くないと言うのです。

失礼ながら、彼と時代とのギャップを感じました。
今は、おそらく阿久さんの時代の作り物の歌ではなく、うまくはなくても歌手が自分の心情を自身で語る歌が好まれているのです。

歌謡曲の流行を決めるのは、作り手ではなく享受するファンなのです。
ジャニーズなどでは、作り手の意図がストレートに受け入れられますが、それ以外は何がはやるかわからない時代になっています。

出てきたときには新鮮でも、時とともに時代に取り残されていくのは、やむをえないことでしょう。


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