ドラマ、特に毎日ある朝ドラなど見ることがありませんでした。
今回の「らんまん」も、実在の人物を主人公にしており、ほぼ史実に忠実に進行していたので、1枚の紙であらすじがわかるストーリーでした。
それが、終盤の9月に入って、フィクションの世界になってきました。
家人が見ているので、目に入ることがあるのですが、台湾への視察旅行からです。
旅行に難渋を示す主人公に、教授は、「帝国大学は国のためにあり、軍に協力して研究するのが義務である」と言い放ちます。
このやり取りが必要かは疑問がありますが、昨今の学術委員会での、軍事のための研究を認めるか否かの議論を、彷彿させました。
しかし、拳銃の代わりに研究図鑑を持って行って、そのために命が助かると言うのは、ドラマならではですけどね。
その後、南方熊楠が登場してきました。
神社統合で、森の木が切られるのに反対する運動を、差し込んできました。
これには、実在の牧野は全く関与していません。
これに協力し、大学を辞職すると言うことも、史実にはありません。
ただ、ドラマとして盛り上げるためのエピソードでした。
この神社統合は、自然破壊だけでなく、国家の神道支配から、国民を戦争に向かわせた因子なのですが、それを全くスルーしました。
何もかも中途半端です。
おっと思って、脚本家に注目しようか、NHKも見直そうかと思ったのですが、完全な見込み違いの肩すかしでした。
やはり、ドラマ、朝ドラは、視るに値しないな。