映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『オデッセイ』

2016年02月26日 | Weblog
よい

リドリー・スコット 監督
マット・デイモン、ジェシカ・チャステイン、クリステン・ウィグ、ジェフ・ダニエルズ、マイケル・ペーニャ、ケイト・マーラ、ショーン・ビーン、セバスチャン・スタン、アクセル・ヘニー、キウェテル・イジョフォー 出演

人類3度目となる火星の有人探査計画“アレス3”は、いきなり猛烈な砂嵐に見舞われ、ミッション開始早々に中止を余儀なくされる。さらに、クルーの一人で植物学者の宇宙飛行士マーク・ワトニーが、撤収作業中に折れたアンテナの直撃を受けて吹き飛ばされ行方不明に。事故の状況から生存は絶望視される中、リーダーのメリッサ・ルイスは他のクルーの命を優先し、ワトニーの捜索を断念して急ぎ火星から脱出する。ミッションの行方を見守っていた地球でもNASAのサンダース長官が、ワトニーの悲しい死を全世界に発表する――。ところが、ワトニーは奇跡的に命を取り留めていた。しかし、通信手段は断たれた上、次のミッション“アレス4”が火星にやってくるのは4年後。一方、生存に不可欠な水も酸素も残りわずかで、食料すらもたった31日分。そんな絶望的な状況にもかかわらず、決して希望を失うことなく、目の前の問題を一つひとつクリアしていくワトニーだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=353437





映画館で3D(マスターイメージ)日本語吹き替えで観た。


人類3度目となる火星の有人探査なのにあの嵐を予想できなかったのか、ホットスタッフで動くようになった車の仕組みの説明が雑、態度が横柄な天才黒人のアイデア説明が雑(ふつうの人でも思いつきそうなのだが……)、迎えの宇宙船をわざわざ破壊する理由の説明が雑、とけっこうあらっぽいストーリー展開なのだが、リドリー・スコット監督作品としては尻上がりに明るい! というこれまでになかった特長がある。

できることを淡々とこなすのがとてもいい。

ショーン・ビーンがアレス5計画にもいたみたいなのもめでたい。

『エクス・マキナ』

2016年02月22日 | Weblog
よい

アレックス・ガーランド 監督・脚本
ドーナル・グリーソン、オスカー・アイザック、アリシア・ヴィキャンデル、ソノヤ・ミズノ 出演

世界一の検索エンジン企業ブルーブックで働く若きプログラマー、ケイレブは社内抽選で一等を獲得し、同社の社長ネイサンの自宅を訪問する権利を得る。ネイサンはケイレブに、人工知能(AI)を搭載したロボット、エヴァを開発したことを伝え、その人工知能の能力が人間並みかどうかのテスト、チューリング・テストを行うように依頼する。
ストーリーはウィキペデイアのあらすじを参考にしました。
http://bit.ly/1ZSOa9Y





日本公開されていないので、タイトルが『エクス・マキナ』でいいのかどうかわからない。英語表記は『Ex Machina』らしいし、わたしが購入したブルーレイには『EX_MACHINA』となっていた。ちなみにドイツ版で、日本語音声と日本語字幕がはいっているものだった。

ハイクラスのひんやり感がうまく出ている。

社長役のオスカー・アイザックは、『フォースの覚醒』のポー・ダメロンであり、『インサイド・ルーウィン・デイヴィス』のルーウィン・ディヴィスの人だから演技力不足とは言えないが、どうも本作ではとまどっているように感じた。正直にいおう、ものたりなかった(笑)。
そして、この社長の言動がおかしい。電気工事の人を殺してもいいが、それを他人に言うのはなぜだ? 言われたほうが疑心暗鬼になるのは当然ではないか。

そして……、
以下ネタバレ








ケイレブが気にいるようにしむけられたロボットの記憶を消すと、ケイレブに言うのはなぜだ? バカだとしか思えない。
キョウコは記憶を消されていなかったのか? だからこそああいう行動をしたのではないか。

日本人びいきかもしれないが、キョウコ役のソノヤ・ミズノがとても美しくて魅力的。

『チャイルド44 森に消えた子供たち』

2016年02月22日 | Weblog
ふつう

ダニエル・エスピノーサ 監督
トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、ノオミ・ラパス、ジョエル・キナマン、パディ・コンシダイン、ジェイソン・クラーク、ヴァンサン・カッセル 出演

1953年、スターリン政権下のソ連。ある夜、国家保安省(MGB)のエリート捜査官レオは、変死体となって発見された戦友の息子の亡骸と対面する。事件性は明白だったが、上司は“理想国家のソ連にこのような犯罪は存在しない”との理由で事故死として処理するよう命じる。疑念が拭えない中、今度は最愛の妻ライーサにあらぬスパイの容疑がかけられ、レオに妻を告発するよう圧力がかかる。これを拒否したため、レオは地方の警察署に飛ばされてしまう。するとそこで、再び少年が被害者の猟奇殺人事件に出くわす。犯人を野放しにするわけにはいかないと、署長のネステロフに協力を仰ぐレオだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=352642#1






トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマン、ノオミ・ラパス、ジョエル・キナマンの演技は楽しめる。

サスペンス・ミステリーを描いた部分と時代・政治を描いた部分がうまくかみあっていない。仮に時代・政治を描いた部分が史実であったとしても、それらを謎解きの邪魔をするためだけの要素として扱うことは感心しない。

ノオミ・ラパスがもてすぎである(笑)。人間として魅力があるのかもしれないが、ああまで男にもてるとは……。

犯人が内蔵を切除する理由がわからない。結局ドイツの影響はあったのか? 単に噂話のレベルだったのか?

『リピーテッド』

2016年02月22日 | Weblog
ふつう

ローワン・ジョフィ 監督・脚本
ニコール・キッドマン、コリン・ファース、マーク・ストロング、アンヌ=マリー・ダフ 出演

朝目覚めたクリスティーンは、ベッドに見知らぬ男性がいることに驚く。ところがその男性の説明によると、彼はクリスティーンの夫ベンで、彼女には事故の後遺症による記憶障害があり、毎朝目覚めるたびに前日までの記憶をなくしてしまうというのだった。ベンは、そんなクリスティーンを献身的に支えていたのだった。そこへある日、ベンの留守中に、担当医だと名乗る男から電話がかかってくる。彼は治療の一環としてベンに内緒で毎日ビデオ日記を撮影するよう指示してきたと告げ、その隠し場所を教える。さっそくビデオを再生したクリスティーンは、記憶障害の原因が事故ではなく、何者かに襲われたためだと知る。夫と医師の説明はまるで食い違い、何を信じていいか分からず混乱していくクリスティーンだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351910#1





ふたりの演技がいいので楽しめるが、話に無理がある。

そーゆー事件が起こったらふつうは警察が動きだすんじゃないか?
また、友人と連絡がついたときに警察に連絡いれないか?

ビデオの録画時間があまりにも短い。記憶が保てないのだから、もっと情報を入れるのがふつうじゃないか?

『キャッチ22』

2016年02月19日 | Weblog
よい

マイク・ニコルズ 監督
アラン・アーキン、マーティン・バルサム、リチャード・ベンジャミン、アート・ガーファンクル、アンソニー・パーキンス、ジョン・ヴォイト、オーソン・ウェルズ 出演

そこには勝者と敗者、日和見主義者と生存者がいた。出撃命令を待つ彼らは、神経質になり、恐怖に駆られ、しばしば下品な行動をとり、時には感傷的になるのであった。そしてほとんど全員が常軌を逸していた。





おそらくテレビで1~2回、パッケージでちゃんと観るのは初めてだと思う。原作は大昔に読んでいる。

戦争を題材として、時間軸の違う話をすこしずつ見せていくという点で、『スローターハウス5』と共通点が多い。本作は1970年公開、『スローターハウス5』は1975年公開である。

本作はさらに戦争だけでなく社会(会社、MM興業)の矛盾・狂気とシーンの反復が特徴的である。

原作では「僕、『ライフ』のカメラマンだから」と女の子ばかり写真を撮る人がほんとに『ライフ』のカメラマンだったという話があったと思うが、ほとんどカットされている。
それと、名簿上は飛行機に乗っているはずの医師が地上から自分が乗っているはずの飛行機が墜落するところはもっとねちっこく、わかりやすく、おもしろかったはずだが、それもかなり短くなっている。

「再洗礼派」のチャプレンの呼び名がどんどん変わるのは、もちろんギャグである。

爆撃機が飛び立つシーンや爆撃のシーンなど、かなり豪華である。

以下ネタバレ




おそらく、いちど観ただけでは十分に楽しめないかもしれない。
たとえば、映画の最初とラストの直前は同じシーンが反復されている。
オーアとヨッサリアンが正しく状況を認識していて、ヨッサリアンは狂気になりがちで、オーアだけがどうやって脱出するのかの対処をしている。本人が「練習をしている」と言っているのだから間違いない。

『マジック・イン・ムーンライト』

2016年02月09日 | Weblog
よい

ウディ・アレン 監督・脚本
アイリーン・アトキンス、コリン・ファース、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ハミッシュ・リンクレイター、サイモン・マクバーニー、エマ・ストーン 出演

ステージで華麗なイリュージョンを披露して喝采を浴びる中国人天才マジシャン。その正体は、筋金入りの合理主義者で毒舌家のイギリス人スタンリー。そんな彼のもとに友人のハワードからある依頼が舞い込む。それは、大富豪カトリッジ家の人々を虜にしている評判の美人霊能者がおり、その真贋を見極めてほしいというものだった。超能力や心霊現象の一切を否定するスタンリーは、その女のトリックを見破ってやろうと、一家の滞在する南仏コート・ダジュールの豪邸へ乗り込んでいく。ところがいざ霊媒師のソフィと対面してみると、彼女の尻尾を掴むどころか、次々と説明のつかない現象に直面してしまい、自らの信念がすっかり揺らいでしまうスタンリーだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351128#1



エマ・ストーンきれいだけど、痩せすぎじゃ?

ロマンチック・コメディだから、口うるさいミステリ・ファンは見ないように(笑)。一発でわかってしまうから。これをだまって最後まで観るのが大人である。

基本はコリン・ファースとエマ・ストーンとおばさん役のアイリーン・アトキンスの演技で話は進むのだが、ときどき出てくるウクレレ野郎もいい味を出している。

わかっていてもあのエンディングはうまい。

『ブラックハット』

2016年02月08日 | Weblog
ふつう

マイケル・マン 監督
クリス・ヘムズワース、タン・ウェイ、ヴィオラ・デイヴィス、リッチー・コスター、ホルト・マッキャラニー、ワン・リーホン 出演

謎のサイバー・テロリストによって香港の原子炉やアメリカの金融市場が深刻な被害を被る。アメリカと中国が合同で捜査に当たるが、犯人の手がかりを掴むことができない。彼らに残された最後の希望は、ハッキングの罪で服役している天才プログラマー、ハサウェイだけだった。成功した暁の釈放と引き替えに捜査チームに加わったハサウェイ。合同チームにはハサウェイの大学時代のルームメイトで中国側を率いるチェン・ダーワイとその妹で優秀なネットワーク・エンジニアのチェン・リエンがいた。こうしてハサウェイたちは、わずかな手がかりを辿り、香港、マレーシア、ジャカルタと大がかりな追跡劇を展開していくが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=351823



開始90分くらいまではかなりよかったのだが、その後サスペンスからへたなアクションへと路線変更したような感じでラストへと向かう……。このラストの戦いがよくない。

途中屋外でキスしたと思ったら、いつの間にかベッドが出てきて屋内になったのは驚いた。

PC内部の表現、ネットの表現が陳腐。

どのようにしてハッキング用のプログラムを入手したのかの説明はなかった。後半は本当にサスペンス要素がなくなり、しょぼいアクションになってしまう。