映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『6才のボクが、大人になるまで。』

2015年02月27日 | Weblog
よい

リチャード・リンクレイター 監督・脚本
エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、ローレライ・リンクレイター、イーサン・ホーク 出演

テキサスの田舎町に住む6歳の少年メイソンは、母のオリヴィアと姉サマンサとの3人暮らし。父親のメイソン・シニアは離婚してアラスカに放浪の旅に出てしまった。シングルマザーとなったオリヴィアは、キャリアアップを目指して大学への入学を決意し、メイソンとサマンサを連れてヒューストンに移り住む。そこで多感な思春期を送り始めたメイソンは、やがて母の再婚や風来坊の父との交流、そして初恋と、様々な経験を重ねていくが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=349849





映画館で観た。

手法としては、同じリンクレイター監督のビフォア・サンライズ、サンセット、ミッドナイトのシリーズと似ている。厳密な脚本を決めずに、そのときの出演者の様子をみながら話し合って決めていくやり方。しかし、本作は期間が長い。

allcinemaによると
「12年間の成長と家族の変遷の物語を、劇映画でありながら実際に12年間をかけて撮影するという画期的かつ大胆な手法で描き出し、登場人物に刻まれるリアルかつ自然な時の流れまでをも鮮やかにフィルムに焼き付けた」そうである。

そして、基本イベントとしては離婚と引っ越しだけの物語であるのに、おもしろいのだ。人間の物理的な成長が。
久しぶりに会う父と子、わかりにくい子が時折しゃべる自分、演技者としては素人のはずの子供たちの成長……。それらがとてもおもしろいのだ。

エンディング近くでハッピーなことが多すぎる気もするが、許せる。

『イントゥ・ザ・ストーム』

2015年02月19日 | Weblog
よい

スティーヴン・クエイル 監督
リチャード・アーミティッジ、サラ・ウェイン・キャリーズ、マット・ウォルシュ、アリシア・デブナム=ケアリー、アーレン・エスカーペタ、マックス・ディーコン、ネイサン・クレス 出演

アメリカ中西部の街シルバートン。この日、ゲイリーが教頭を務める高校では卒業式が行われようとしていた。一方、竜巻の撮影に執念を燃やすピート率いるストーム・チェイサー・チームのメンバーで気象学者のアリソンは、シルバートンの気象状況にかつてない巨大竜巻の可能性を見出す。さっそく一行は、特別仕様の装甲車を駆って現地へと向かう。そんな中、ついに想像を絶する巨大竜巻が発生し、シルバートンの街を襲う。卒業式を中断し、避難する生徒や父兄の誘導に追われるゲイリー。やがてその中にいるはずの息子ドニーの姿がないことに気づくが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=349189





この短さをボンクラ映画監督たちは見習いなさい!
伝えたいことをまともに伝えられずに、ウジウジたらたらと無駄に長い作品ばかりつくりやがって(笑)。

しかも家族問題を重層的に、アホユーチューバー問題をアホっぽく、仕事に対するプロ意識も要点をピシっとおさえて描いている。

息を吹き返したら、ふつうはすぐに病院に向かうだろうな……。

鉄塔が倒れたあたりから、「エンディングが近いのであわててまとめてみました」感が強くなる(笑)。しかし、いい作品だ。

『X-MEN:フューチャー&パスト』

2015年02月19日 | Weblog
よい

ブライアン・シンガー 監督
ヒュー・ジャックマン、ジェームズ・マカヴォイ、マイケル・ファスベンダー、ジェニファー・ローレンス、ハル・ベリー、ニコラス・ホルト、エレン・ペイジ、ピーター・ディンクレイジ、イアン・マッケラン、パトリック・スチュワート、アンナ・パキン、ファムケ・ヤンセン、ジェームズ・マースデン 出演

2023年、地球はバイオメカニカル・ロボット“センチネル”の暴走によって滅亡へと向かっていた。それは、ミュータントに不信を抱くボリバー・トラスクがその抹殺のために開発した最強兵器だった。しかし今や、センチネルはミュータントばかりか人類にも牙をむき始める。そこでプロフェッサーXは宿敵のマグニートーと手を組み、トラスクが開発を始める1973年に遡って危機の根源を絶つことを決断する。そのためにウルヴァリンの魂を50年前へと送り込むことに。やがて地球滅亡のカウントダウンが刻まれていく中、2つの時代で壮絶な戦いが繰り広げられていくのだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=348170





シナリオ(サイモン・キンバーグ)が素晴らしい。前半の敵の強さと途中の味方のケガのところがちょっと不自然(わざとらしいのだよ)だと思ったが、しりあがりによくなっていく。

予想以上で、おもしろくて、自然な展開というのがどれほど難しいのかがしみじみとわかる。

変更される前の世界(これまでのシリーズ)と、変更された後の世界(これから制作されるシリーズ)をどのように表現するのか? 簡単にいうと、これまでに死んでしまったキャラクターをどう扱うのか? が相当難しくなっていくような気もする。

『神様はバリにいる』

2015年02月17日 | Weblog
よい

李闘士男 監督
堤真一、尾野真千子、ナオト・インティライミ、菜々緒、玉木宏 出演

婚活ビジネスに失敗し多額の借金を背負ってしまった照川祥子は、逃げるようにインドネシアのバリ島へ。死に場所を探していた彼女だったが、ひょんなことから謎めいた日本人のリュウに声を掛けられ、彼に導かれるままひとりの日本人男性と出会う。大阪弁でがなり立て、ダジャレを連発する見るからに怪しげなその男は、意外にも地元の人たちから“アニキ”と呼ばれて慕われる大富豪だった。そこで、藁をもつかむ思いで人生に成功するための哲学を学ぼうとアニキに弟子入りする祥子だったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350456





映画館で観た。

尾野真千子が上半身裸でジャンプするシーンはもういちど見たい!

ちょっと悲しいというか、複雑な気持ちになったのだが、本作のように基本悪人がいないべったべたの展開は、日本国内の話としては通用しなくなりつつあるのではないか? 

純真なこどものまなざしも日本人じゃないほうが本当っぽい。絵に描いたような貧乏も、日本じゃないほうが本当っぽい。

800万程度でバリに死ににくる日本人はいるのか、尾野真千子のバッグを盗んだのがあの人というのはちょっとおかしいのではないかという疑問はあるが、よくできている。

最近の荻上直子監督作品になじめない人にはオススメできるかもしれない。

尾野真千子のファーストショット、文句なしに美しい。

『エクソダス:神と王』

2015年02月10日 | Weblog
ふつう

リドリー・スコット 監督
クリスチャン・ベイル、ジョエル・エドガートン、ジョン・タートゥーロ、アーロン・ポール、ベン・メンデルソーン、シガーニー・ウィーヴァー、ベン・キングズレー 出演

栄華を誇る古代エジプト王国では、長年にわたりヘブライ人を奴隷として使役していた。そんな中、王女に拾われ、国王の息子ラムセスと兄弟同然に育てられたモーゼ。成長した彼は、国王セティの信頼も厚く、民からも慕われる存在に。ところがセティの死後、王位に就いたラムセスは、モーゼの出自がヘブライ人と知るや、彼を追放する。過酷な放浪の末に一人の女性と巡り会い、結婚して平穏を手に入れたモーゼ。9年後、彼は神の啓示を受け、虐げられているヘブライの民を解放すべくエジプトへと戻るのだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350179#1






映画館で2Dで観た。

チャールトン・ヘストンの『十戒』のほうは、おおむかしに淀川さんの日曜洋画劇場で観た程度。

旧約聖書を読んだ記憶はないが、どこかで観たか聞いたかした記憶のある話であった。しかし、それはマイナス要素ではない。

では、本作での見せ方が楽しみになるのだが、それがものたりなかった。

すべてが想定内の。「こんなものか、ふ~ん」というもので、あたらしい感動や喜びはなかった。

『スパイ・レジェンド』

2015年02月10日 | Weblog
ふつう

ロジャー・ドナルドソン 監督
ピアース・ブロスナン、ルーク・ブレイシー、オルガ・キュリレンコ、イライザ・テイラー、カテリーナ・スコーソン、ビル・スミトロヴィッチ、 ウィル・パットン 出演

かつて“ノベンバー・マン”というコードネームでその名を轟かせた伝説の元CIAエージェント、ピーター・デヴェロー。元同僚で愛していたナタリアの危機を知り、自ら“回収”すべくモスクワへ飛ぶ。しかしナタリアは、彼の目の前で殺されてしまう。その殺害を実行したのは、なんとデヴェローがCIA時代に教育した愛弟子メイソンだった。やがてロシア大統領選を巡る巨大な陰謀に巻き込まれていくデヴェローだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=350151





映画館で観た。

この監督は立派な監督さんだと思うが、脚本がよくなかったのかもしれない。

元上司がピアース・ブロスナンをこの作戦に呼んだ理由がわからない。最初に提示された理由はすぐに否定される。

そしてオルガ・キュリレンコの身分の隠し方がしょぼい! すぐにバレそうなことをして、そのまま逃げないでいるのが不自然すぎる。

話がまとまらないのをのぞけば、そこそこ楽しめる。