映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
コメントのところをクリックするとコメントできます。

『イン・ハー・シューズ』

2007年04月29日 | Weblog
よい

カーティス・ハンソン 監督
キャメロン・ディアス、トニ・コレット、シャーリー・マクレーン、マーク・フォイアスタイン、ブルック・スミス、アンソン・マウント 出演

かなりの問題児で美人の妹と容姿はふつうだが堅実な生活をおくる姉と、その家族の話。

メインの登場人物がみんな傷を負っているのに暗くなりすぎない工夫がしてあるので、後半、おわりに近づくほど観ているものが楽に感じる。
ペットショップのところはもたついたが、あとはよい。
大学教授のところは感動的。老女たちに囲まれたキャメロン・ディアスのところもよい。

『グッドナイト&グッドラック』

2007年04月29日 | Weblog
よい

ジョージ・クルーニー 監督
デヴィッド・ストラザーン、ジョージ・クルーニー、ロバート・ダウニー・Jr、パトリシア・クラークソン、レイ・ワイズ、フランク・ランジェラ、ジェフ・ダニエルズ 出演

アメリカCBSのニュースキャスター、エド・マローとクルーたちがマッカーシー議員による赤狩りに疑問を投げかける。

痛烈なマスコミ批判、現代批判になっているが、あまりにも音楽やつなぎ方がうますぎるために、「赤狩り」自体を知らない世代やアメリカ人以外にはわかりにくいかもしれない。

モノクロの映像や音楽の使い方がよい。時間も90分ちょっとと、ちょうとよい。
タバコのケントはスモーカーにはわかるが、アルコア社も実在している。

『ラストタンゴ・イン・パリ』

2007年04月22日 | Weblog
ラストタンゴ・イン・パリ - goo 映画
ふつう

ベルナルド・ベルトルッチ 監督
マーロン・ブランド、マリア・シュナイダー、ジャン=ピエール・レオ、マッシモ・ジロッティ、カトリーヌ・アレグレ、カトリーヌ・ブレイヤ、ヴェロニカ・ラザール 出演

妻に自殺された中年男と結婚を控えた若い女が偶然出会い、情事を繰り返す。

衝撃的な性描写で話題になったらしいが、今にしてみればたいしたことはない。
ネット上の解説で初回の情事が陵辱とか書かれているところもあるが、決してそんなことはない。あれは同意の上でのこと。
アパートの中だけ、ふたりの世界だけではうまくいっていたのに、ふたりが社会的に認められようとした途端に、なにもかもが崩壊へと向かってしまう。恋愛のタイミングを逃すとうまくいかないのであった。

『プリティ・ウーマン』

2007年04月17日 | Weblog
プリティ・ウーマン - goo 映画
よい

ゲイリー・マーシャル 監督
リチャード・ギア、ジュリア・ロバーツ、ローラ・サン・ジャコモ、ラルフ・ベラミー、ジェイソン・アレクサンダー、ヘクター・エリゾンド 出演

コールガールが大金持ちと一週間契約して本気になるラブコメ。

『マイ・フェア・レディ』の単なる焼き直しかと思っていたら違った。
プロなのにキュートで子どもの心を忘れないというありえない男目線で作られた女性と心に傷を持った大金持ちが、彼女によってエンディングでは素直になりハッピーというありえないストーリー。
脚本の見事さとジュリア・ロバーツの魅力でねじふせられる。

モノポリーは絶対に伏線だと思ったが(ディスプレーと会話にもでてきたので)、違った。
田舎物の歩き方が一度スマートになり、買収先の相手との食事でまたもどるのはヘンだが、こまかいところは気にしないで見るべきだろう。

写真を使わせてもらったので、こちらも紹介。yahoo映画


http://moviessearch.yahoo.co.jp/detail/tymv/id20486/

『バタリアン5』

2007年04月16日 | Weblog
バタリアン5 - goo 映画
ふつう

エロリー・エルカイェム 監督
ジェニー・モーレン、エイミー=リン・チャドウィック、コリー・ハードリクト、ジョン・キーフ、ピーター・コヨーテ 出演

シリーズ最新作。4と5は2005年に作られた。
ゾンビ化させる物質トライオキシン5から麻薬を生成させることに成功した高校生が騒ぎを引き起こす。

4の生き残りの出演者たちがちゃんと出てはいるが、上記のストーリーを含め、脚本が素人、演技が素人で前半はイライラする。

しかし、シリーズ1作目への尊敬の念(タールマン復活 !)、コメディ要素を取り入れようとした意欲、きれいなおねえちゃんたちのおっぱいがいっぱい出てくるところを認めたい。

後半になるとテンポもよくなり、ゾンビシリーズオリジナルでも見られたカタのつけかたが、より好印象を与える。ストーリーをどうにかすれば、「よい」になったかもしれない。演技力なんて誰も求めないだろうし。

あの叔父さんが保管していたわけのわからんものをなぜ政府機関に届けもせずに、自分たちで解明しようとする?

『ヴェニスの商人』

2007年04月15日 | Weblog
ヴェニスの商人 - goo 映画
よい

マイケル・ラドフォード 監督
アル・パチーノ、ジェレミー・アイアンズ、ジョセフ・ファインズ、リン・コリンズ、ズレイカ・ロビンソン、クリス・マーシャル、チャーリー・コックス、マッケンジー・クルック 出演

シェイクスピアの戯曲の映画化。
貿易商のアントーニオは、親友のバッサーニオが美しい女相続人ポーシャと結婚するのに必要な資金を頼まれるが手持ちの現金がないので、ユダヤ人の高利貸シャイロックに借りようとする。シャイロックは期限以内に返済できない場合は、アントーニオの肉1ポンドをもらう、という条件で貸し出すが、アントーニオの商船が沈没したというしらせがはいってくる。

演技的にはシャイロック役のアル・パチーノとポーシャ役のリン・コリンズ、ランスロット役のマッケンジー・クルックくらいしか目立たないが、ストーリーがしっかりしているので(当たり前だ)、最後まで楽しめる。

ユダヤ人(教)への配慮のために、どうしてもシャイロックが悪人に見えないのが惜しい。迫害されて、唾かけられて、だまされて娘と金を取られたら、誰だって偏屈オヤジになるって。

gooにはあまりたいした資料がないようなので、オフィシャルサイトを。


http://www.venice-shonin.net/

『ファイナル・デッドコースター』

2007年04月14日 | Weblog
ファイナル・デッドコースター - goo 映画
よい

ジェームズ・ウォン 監督
メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ライアン・メリマン、クリスタル・ロウ、シャーラン・シモンズ、クリス・レムシュ、サム・イーストン 出演

死すべき運命から逃れようとする学生たちを、次々と悲惨な死が訪れる。

ファイナル・デスティネーションシリーズの3作目。脚本の型が同じなので、もうそろそろ飽きてきたが、この作品まではおもしろく観ることができた。
1作目の『ファイナル・デスティネーション』で日常にひそむ危険をイヤというほど叩き込まれ、2作目の『デッドコースター』では正統的な続編として、死すべき運命の回避方法を探っていた。
この3作目ではどちらかというと1に回帰した印象。ただし、死に方に関しては日常にひそむものというよりも、特殊な死に方が多く、それが残念でもある。
もうひとつ、1と2にまでは出ていた黒人の火葬場の人が出ていない。これも惜しい。

『東京ゴッドファーザーズ』

2007年04月14日 | Weblog
TOKYO GODFATHERS <東京ゴッドファーザーズ> - goo 映画
よい

今敏 監督
声の出演 江守徹、梅垣義明、岡本綾、飯塚昭三、加藤精三、石丸博也

クリスマスに捨て子を拾ったホームレスたちの話。

非常に惜しいという印象。絵よし、キャラクターよし、声優よし、音楽よし、脚本だけがものたりないのだ。

矛盾しているストーリーではないが、無理に笑わせようとしているところと、コマ切れのエピソードが邪魔に感じる部分がある。ヤクザのところとかね。『ろくでなし』の歌も梅垣のまんまネタだが、マメも飛ばないし、かんしゃくだまも使わないであのシーンを入れられてもなぁ~。

『200本のたばこ』

2007年04月08日 | Weblog
200本のたばこ - goo 映画
よい

リサ・ブラモン・ガルシア 監督
ベン・アフレック、ケイシー・アフレック、ギレルモ・ディアズ、ジャニーン・ガロファロー、ギャビー・ホフマン、ケイト・ハドソン、コートニー・ラヴ、ブライアン・マッカーディー、ジェイ・モーア、ニコール・パーカー、マーサ・プリンプトン、クリスティナ・リッチ、ポール・ラッド、キャサリン・ケルナー、エルヴィス・コステロ、デイヴ・チャペル 出演

大晦日の恋愛群像コメディ。

パーティーを開いたのに客が誰も来ないひと、セックスが最低と指摘された男、友達の関係が長く続いたためにふんぎりがつかないふたりなど、いろいろな人間の笑えるドラマが繰り広げられる。

ゴチャゴチャしすぎてしまりがないが、楽しめる。
どこでもこけて破壊する彼女のところがおもしろい。

『RIZE ライズ』

2007年04月08日 | Weblog
ふつう

デヴィッド・ラシャペル 監督
トミー・ザ・クラウン、タイト・アイズ、ドラゴン、リル・C、ミス・プリッシー 出演
LAのサウスセントラル、ここから這い上がる(RIZE)ためには踊るしかないという黒人たちのドキュメント。

ほとんど情報を仕入れずに、ダンス映画として観たら、割とシリアスなドキュメント映画だった。
下層地域に住んでいる黒人の若者たちがダンスにうちこむ内容だが、ダンスに集中しようとすると、地域の特殊性の説明がコマ切れにはいってきてそれを邪魔している。構成を変えれば、もっとキレのある作品になったはずだ。
クランプ(ダンス)というのがどういうものかはよくわかる。

『チョコレート』

2007年04月02日 | Weblog
チョコレート - goo 映画
よい

マーク・フォースター 監督
ビリー・ボブ・ソーントン、ハリー・ベリー、ピーター・ボイル、ヒース・レジャー、ショーン・コムズ、モス・デフ、コロンジ・カルホーン 出演

偏見で固められた一家と下層階級の一家の不幸と孤独と再生。
代々刑務所員の家族と、その刑務所で処刑された夫を持つ家族が偶然出会う。

ストーリー、シナリオの拙さ(脚本 ミロ・アディカ、ウィル・ロコス)を出演者の圧倒的な演技力が見事にカバーしている。太ったT(タイレル)役のコロンジ・カルホーンにいたるまでうまい。

たとえば、見方によっては、金に物をいわせて白人が黒人を口説いた映画ともとれるし、主人公ふたりの家庭でそれぞれふたりを犠牲にしているともいえる(男の家庭の父と息子、女の家庭の夫と息子)わけだ。
墓のシーンなどで、主人公ふたりの相互理解をもっと説明できるはずだが、それをしない。しないからこそ、アメリカ人には多くの人に理解されるのかもしれないが、他国の人にはわかりづらい。

また、キャラクターや家族の設定、出会いのきっかけなどに無理がある。
それぞれの家庭の不幸は理解できても、その家庭がああいうふうに出会うのはできすぎている。

原題の「Monster's Ball」(怪物の舞踏会)は、死刑の執行前に看守達が行う宴会を意味する。映画でも出てくるが、字幕が早すぎて読み取りにくい。

日本でもハル・ベリーはハリー・ベリーになりかけているらしい。

『ライアーライアー』

2007年04月01日 | Weblog
ライアーライアー - goo 映画
よい

トム・シャドヤック 監督
ジム・キャリー、モーラ・ティアニー、ジャスティン・クーパー、ジェニファー・ティリー、 ケイリー・エルウィズ、アマンダ・ドノホー、スウージー・カーツ、 エリック・ピアポイント、アン・ヘイニー 出演

口からでまかせでうまくやってきた弁護士が、自分の息子の誕生日の願い(呪い?)によって、嘘がつけなくなってしまう。

十年前の映画なのね。ジム・キャリーの独壇場だが、やはりおもしろい。
表面的な会話でそれまでうまくいっていた会社関係が、本音しか言えなくて四苦八苦するところがよい。テンションが高い主人公と対照的に冷静沈着な秘書役のアン・ヘイニーが魅力的。誰にでもオススメできる。