映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
コメントのところをクリックするとコメントできます。

『エンパイア・オブ・ザ・ウルフ』

2007年01月31日 | Weblog
エンパイア・オブ・ザ・ウルフ(2005) - goo 映画
ふつう

クリス・ナオン 監督
ジャン・レノ、アーリー・ジョヴァー、ジョスラン・キヴラン、ラウラ・モランテ 出演

実在するトルコの国粋主義組織(灰色の狼)を初めて映画化した作品。
それを理解できない日本人が観ると、主人公不在の散漫なアクション映画になる。

以下ネタバレ





ストーリーを簡単にまとめると、(灰色の狼)を壊滅させるために政府が一員を洗脳させようとするが途中で失敗してしまう。

そこまでは理解できた。しかし、なぜその一員が(灰色の狼)から裏切り者にされるのか、持ち逃げしたヘロインはどうするつもりだったのか、ジャン・レノがつけていたメダルはどういう意味があるのか、がわからない。
わざわざ洗脳する環境を政府高官の妻にしたのもわからない。

『ジャケット』

2007年01月29日 | Weblog
ジャケット - goo 映画
よい

ジョン・メイバリー 監督
エイドリアン・ブロディ、キーラ・ナイトレイ、クリス・クリストファーソン、ジェニファー・ジェイソン・リー、ケリー・リンチ、ダニエル・クレイグ 出演

湾岸戦争で負傷して帰国した兵士が、殺人事件にまきこまれ精神病院に入院する。そこで受ける治療の影響で、タイムスリップをする。
ジャケットとは拘束衣のこと。

『バタフライ・エフェクト』や『ステイ』とどうしても似てしまうが、こちらのほうが演技には力が入っている。

以下ネタバレ





エンディングが悲劇になっていないので、ほかの二作とは印象が違う。役者の演技力に頼りすぎて、こまかなつじつまがあっていないところが多い。湾岸戦争の事故もうまく活かされているとはいえないし、認識票がふたつあるのはおかしいのだが(92年に子どもに渡していたら、本人が持っているわけがない)、満足感はある。

劇中に出てくる、70年代にはやった治療法というのは、おそらくアイソレーションタンクのことを指すのではないだろうか? 興味がある人は、『アルタード・ステーツ』という映画も参考になるだろう。
新ボンドのダニエル・クレイグが、患者役で出てくる(うまい)。

『ミート・ザ・ペアレンツ2』

2007年01月27日 | Weblog
ミート・ザ・ペアレンツ2 - goo 映画
ふつう

ジェイ・ローチ 監督
ベン・スティラー、ロバート・デ・ニーロ、ダスティン・ホフマン、バーブラ・ストライサンド、ブライス・ダナー、テリー・ポロ

前作で彼女の父親に見事結婚を許されたカップルが、今度は彼の両親に会いにいくコメディ。
もし観るのならば当然1から観るのをお薦めする。
出演者が豪華すぎて、お互いに気を使いすぎている。ダスティン・ホフマンだけがいきいきしている印象を受けた。
DVDの特典に、ダスティン・ホフマンがデ・ニーロの『タクシードライバー』の1シーン(例の鏡のシーン)をまねているところがある。マニアにはお薦め。

『ウルトラヴァイオレット』

2007年01月22日 | Weblog
ウルトラヴァイオレット - goo 映画
悪い

カート・ウィマー 監督
ミラ・ジョヴォヴィッチ、キャメロン・ブライト、ニック・チンランド、ウィリアム・フィクトナー 出演

人間と、ウィルス感染によって特殊能力を得たファージを呼ばれる人種との戦い?

最後の20分くらいのアクションをずっと続ければいいのに、残りが……。
ミラ・ジョヴォヴィッチの美しいケツは見られるが、ストーリーが……。
ミラ・ジョヴォヴィッチは魅力的だが、敵、ガキ、仲間、その他が全部ダメ。
ストーリー設定がでたらめ。なんじゃそりゃで終わってしまう。途中で予算切れかスタッフがやる気をなくしたような終わり方だった。

『シリアナ』

2007年01月21日 | Weblog
シリアナ - goo 映画
ふつう

スティーブン・ギャガン 監督
ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ジェフリー・ライト、クリス・クーパー、ウィリアム・ハート、アマンダ・ピート、クリストファー・プラマー 出演

石油社会をめぐる陰謀と複雑な関係。
『トラフィック』と似たような手法で、むこうでは成功しているがこちらでは失敗している。わかりにくくしているだけだ。
複雑な社会、システムを表現したかったのだろうが、映画自体を複雑にしてもおもしろくない。

シリアナとは、はてなによると、
「シリアナ」とは、CIAが実際に使ってると言われる、イラン、イラク、シリアの三国がひとつの国家になるという事態を想定した架空の国のコードネーム。

だそうだ。こういう説明もまったくないのだ。作品の中では。
さいごにジョージ・クルーニーが何をしたかったのかがいまいちわからん。引退を考えるくらいのベテランの行動にしては、甘いような気がするが。

『ジャーヘッド』

2007年01月20日 | Weblog
ジャーヘッド - goo 映画
よい

サム・メンデス 監督
ジェイク・ギレンホール、ピーター・サースガード、ジェイミー・フォックス、ルーカス・ブラック、クリス・クーパー 出演

湾岸戦争に参加した若い兵士の話。
戦争の狂気を描いた作品はいろいろあるが、この映画の凄いところはイベント的にほとんど何も起こらない。何も起こらないが戦争間近、戦争突入を現地にいる兵士たちは感じるわけで、空虚な緊張感だけがどんどんと増していく。
その緊張感の描き方がよい。

実体験をもとにしたA・スオフォードのベストセラー小説の映画化。

『ゴールデン・ボールズ』

2007年01月13日 | Weblog
ふつう

ビガス・ルナ 監督
ハビエル・バルデム、マリア・デ・メディロス、マリベル・ヴェルドゥ、ラクエル・ビアンカ、ベニチオ・デル・トロ 出演

ダメ男の身にしみる作品。
自分のビルを建てるという夢を持った男が、計画性もなしにがむしゃらにがんばる話。

スペイン映画。スペインの風俗のことはわからないが、最初に三角関係で主人公が傷つく。そのせいで、その後の女性観がああなったのかと思ったが、そうでもなさそうだ。後半で監督のイメージが炸裂するところがあるが、あとはごくふつう。それほどいやらしくもない。ボブ役がベニチオ・デル・トロだという話だが、わからなかった。93年製の映画(日本公開は94年)だが、当時のバブリーな雰囲気(はたしてスペインでもそうだったのかわからないが)は出ている。

『デッドコースター ファイナル・デスティネーション2』

2007年01月10日 | Weblog
デッドコースター - goo 映画
よい

デイヴィッド・リチャード・エリス 監督
アリ・ラーター、A・J・クック、マイケル・ランデス、トニー・トッド、テレンス・“T・C”・カーソン 出演

名作『ファイナル・デスティネーション』の続編。
自分が死ぬ事故を予知した女性がその事故を回避するが、死すべき運命が次々と助かった人たちを襲う。

この評価は、前作とセットと考えてください。この作品単体だとふつうです。
前作の日常に潜む恐怖(ガスとか電気とか)は薄くなったが、それでも合格点はあげられる。

『ディック&ジェーン 復讐は最高!』

2007年01月09日 | Weblog
わるい

ディーン・パリソット 監督
ジム・キャリー、ティア・レオーニ、アレック・ボールドウィン、リチャード・ジェンキンス、アンジー・ハーモン 出演

1976年版のリメイクらしい。
自分が勤めていた会社が倒産し、泥棒になった夫婦のコメディ。

ジム・キャリーの個人芸はあいかわらずすばらしいが、それがうまくつながらない。ストーリーがおもしろくないのだ。ストーリーだけならば、おわりの30分だけを見ればわかる。あとはすべて、ジム・キャリーにおんぶにだっこなのだ。

監督が撮影6週間前におりた。キャメロン・ディアズが出るはずが出ていない。そこあたりのドタバタが、できにも影響しているようだ。

『40歳の童貞男』

2007年01月07日 | Weblog
40歳の童貞男 - goo 映画
よい

ジャド・アパトー 監督
スティーヴ・カレル、キャサリン・キーナー、ポール・ラッド、ロマニー・マルコ、セス・ローゲン、エリザベス・バンクス、レスリー・マン、ジェーン・リンチ 出演

タイトル通りの内容だが、シモネタに走らず(一部走っているが)、バカにならず(一部なっているが)、ギャグで笑わせようとする努力に好感が持てる。
登場人物に悪人がいないのが、この場合は効果的にはたらいているようだ。
一番最後のところがバカになっているのが、ちょっとわたしの好みではなかった。

『インサイド・マン』

2007年01月04日 | Weblog
インサイド・マン - goo 映画
ふつう

スパイク・リー 監督
デンゼル・ワシントン、クライヴ・オーウェン、ジョディ・フォスター、クリストファー・プラマー、ウィレム・デフォー 出演

銀行強盗と警察と銀行の会長の知恵比べ犯罪物。
演技よし、映像よし、時事ネタよし、ストーリーが……。

以下ネタバレ






アレを盗むだけなら、もっと簡単にできるのではないか?
日本語字幕で観たが、そこあたりの設定の説明がなされていたか?
それがわからなかった。
それと、ジョディ・フォスターの「これからもよろしく」のあと、当然殺されるものと思っていたら……。
不満が残る。

『ダイヤモンド・イン・パラダイス』

2007年01月04日 | Weblog
ダイヤモンド・イン・パラダイス - goo 映画
ふつう

ブレット・ラトナー 監督
ピアース・ブロスナン、サルマ・ハエック、ウディ・ハレルソン、ドン・チードル 出演

これまでにもアメリカ映画の弱点として、アメリカナイズということばを使ってきたが、ここでもう一度。
1.ストーリーとはほぼ関係なくハッピーエンドになる。
2.不自然な正義感をもちこみ、中身を余計ににつまらなくする。
3.残虐な描写が必要なときでも、それをしない。

この映画も1と3に当てはまる。内容は盗みのコメディ。
あくまでも「ふつう」だから、暇つぶしにはちょうどよい。
が、こんなのばかりが作られないことを祈る。