映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『ダーク・ウォーター』

2006年10月30日 | Weblog
ダーク・ウォーター - goo 映画

ふつう

ウォルター・サレス 監督
ジェニファー・コネリー、アリエル・ゲイド、ジョン・C・ライリー、ティム・ロス 出演

陰鬱な映像は美しいが、怖くも悲しくもない。
鈴木光司原作、中田秀夫監督の『仄暗い水の底から』のリメイク。オリジナルは未見。
とってつけた怖さ、とってつけた悲しさはあるが、うまく描かれていない。
監督は『モーターサイクル・ダイアリーズ』の人。

以下ネタバレ





原作がどうなっているのかわからないが、離婚調停中の母親で、自分が小さいときに親に見離されていて、引越し先に事件があって、霊が出てくる。
都合よすぎの設定じゃ? しかもすべて描きこみが足りない。

『SURVIVE STYLE5+(サバイブ スタイル 5+)』

2006年10月29日 | Weblog
ふつう

多田琢 企画・原案・脚本   関口現 監督
浅野忠信、橋本麗香、小泉今日子、阿部寛、岸部一徳、麻生祐未、荒川良々、ヴィニー・ジョーンズ、

新しいことをやろうとして、それほど新しくなかった作品。
このタイトルの読み方、サバイブスタイルファイブ(プラスは読まない)からもそれほど成功しそうにないことがわかる。こういう混乱を招くタイトルは、まずいだろう。
それと、あの何度も復活する女性(橋本麗香)が「妻」だということも、映画を観ただけではわからなかった。彼女の最後がウエットなのも気に入らない。
天才神木君も出ていて、そこそこおもしろいキャストなのだが、それらがうまくつながらない。

催眠術師とCMプランナー、サラリーマン家族、空き巣、殺し屋、妻が復活するカップルの話のつなぎかたがへたくそ。空き巣はいらない。

『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』

2006年10月28日 | Weblog
ハリー・ポッターと炎のゴブレット - goo 映画
ふつう

マイク・ニューウェル 監督
ダニエル・ラドクリフ、ルパート・グリント、エマ・ワトソン、ケイティ・リューング 出演

長すぎる。最初の50分がいらない。大人は最初の50分に入り込めないし、子どもは157分という長さに疲れてしまう。主人公三人組が歳をとりすぎた。
決定的に気に入らないのが、この監督は感情表現がドヘタだということ。
主人公が東洋系の女性に恋をしているらしいのだが、それが、ダンス・パーティーに誘うことと、視線の方向でしか表現できていない。赤毛のロンと主人公の衝突も見せただけで、なんの味わいもない。最初の50分を感情表現に使うべきだろう。

例の陰湿(そう)な先生に、おしゃべりを注意されるあたりから話は面白くなる。

『オリバー・ツイスト』

2006年10月22日 | Weblog
オリバー・ツイスト - goo 映画

よい

ロマン・ポランスキー 監督
バーニー・クラーク、ベン・キングズレー、ハリー・イーデン、ジェイミー・フォアマン、エドワード・ハードウィック、リアン・ロウ 出演

ビルドゥングス・ロマン(成長物語)の古典の何度目かの映画化。
特に派手なところがあるのでもないが、落ち着いて誰でも見ることができる。
長いがこれはしかたないだろう。ブラウンロー家でのやりとりが少ない気がした。

『太陽』

2006年10月21日 | Weblog
太陽 - goo 映画

よい

アレクサンドル・ソクーロフ 監督
イッセー尾形 、ロバート・ドーソン 、佐野史郎 、桃井かおり 出演

終戦前後の昭和天皇の姿を描いた作品。
この程度の作品が日本で上映できなかったかもしれないなんて、信じられない。
この作品に不満を持つ人がいたっていい。しかし、上映できないような作品では絶対にない。
昭和天皇に対する誤解があるのかもしれないが、日本人というフィルターが薄い作品として、存在価値は十分にある。
それに、普通の教育を受けてきた日本人として、どこが誤解なのかもわからない。

おもにイッセー尾形と脚本のおかげだが、かなり面白い作品になっている。

『ステイ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月10日 の再掲


よい

マーク・フォースター 監督
ユアン・マクレガー、ナオミ・ワッツ、ライアン・ゴズリング 出演

非常に説明しにくい物語。
知り合いの精神科医の休暇中の代理に、ある患者を担当したサム。
その患者ヘンリーは、3日後に自殺すると予告する。
その患者にかかわればかかわるほど、周囲で不思議なことが起こってくる。

よい役者、脚本、映像、時間の作品。

以下ネタバレ。






SFの世界のタイムパラドックスで多重世界構造というのがあったと思う。
たとえば、織田信長が本能寺の変で死ななかったとしたら、それはそれで織田信長が生き延びたわれわれが知っている世界とは別の世界が存在する、という考え方。
そのアイデアを現代劇で使っているところが新しい。

ヘンリーとかかわると、彼の特殊能力が別の人にもそなわるというのが、賛否別れるところかもしれない。
ユアン・マクレガー(スターウォーズ)とか、ナオミ・ワッツ(キングコング)とかが、こんな映画に出るのがいい。決して大予算映画ではないが、凝ったつくりになっている。


『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR;』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月08日 の再掲


ふつう

ティムール・ベクマンベトフ 監督
コンスタンチン・ハベンスキー、ウラジーミル・メニショフ、マリア・ポロシナ、ガリーナ・チューニナ 出演

人間以上の能力を持った勢力がふたつあり、光の勢力と闇の勢力にわかれている。
そこでは、ヴァンパイア、ライカンスロープ、いわゆる超能力者なんでもあり。
その乱れ具合はアンダーワールド以上でおもしろそうなのだが……。

三部作といえば、スターウォーズ、マトリックスでも1のパターンは、最後はスカッとするものだが、これはちょびっとはずしている。どちらかというと、2の終わり方なのだ。だから爽快感、カタルシスがない。
それと呪われた乙女の呪われた原因がしょぼい。あれくらいで呪われるのであれば、全世界に何千万人もの呪われた乙女&童貞がいることになってしまう。

ロシアンダークファンタジーらしい。



『34バレット』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月01日 の再掲


ふつう

ポー・ジョーンズ 監督
モーガン・フリーマン、 ブライス、 ジェフ・エドワード、 デーモン・ムーア 出演

モーガン・フリーマンが出ていることで観てみたが、芳しくない。
なんか、犯罪抑止啓蒙ドラマのようで、こんな悪いことをしていたら、
こんなことになりますよ~、というような中身。


『リンダ リンダ リンダ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年10月01日 の再掲


よい

山下敦弘 監督
ペ・ドゥナ、前田亜季、香椎由宇、関根史織、三村恭代、湯川潮音、山崎優子、甲本雅裕 出演

高校の文化祭の数日前に、バンドのメンバーが怪我、それに付随してケンカ、メンバーが抜けるというアクシデントのために、急遽残ったメンバーと新メンバーでブルーハーツの曲をやることになる。
描き方がいい。たんたんと、そのためによりリアルに見えてくるところがある。
はじめの20分くらいがもっちゃりしているが、その後はかなりいい。
湯川潮音の歌が聴けるところ、山崎優子のひとり漫画喫茶のところもよい。


『25時』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日


よい

スパイク・リー 監督
エドワード・ノートン、フィリップ・シーモア・ホフマン、バリー・ペッパー、ロザリオ・ドーソン、アンナ・パキン 出演

25時間後に刑務所に収監される男の話。
テーマは圧迫感だと思う。もちろん収監されることもだが、人種、偏見、911などの圧迫感も含まれている。最後に開放感を感じさせるのは、さすがのスパイク・リーもあのままだと悲惨すぎると判断したからか?
いろいろな人間の二面性も描かれている。


『メゾン・ド・ヒミコ』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

犬童一心 監督
オダギリジョー、柴咲コウ、田中泯、西島秀俊、歌澤寅右衛門 出演

ゲイの男性のための老人ホームの話。
出演者がよい。柴咲コウのセリフが、設定のためにありきたりのことばしか話さないのだが、その中でうまく感情を出している。
田中泯の凛としたゲイもうまい。


『エリザベスタウン』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

キャメロン・クロウ 監督
オーランド・ブルーム、キルステン・ダンスト、スーザン・サランドン、アレック・ボールドウィン 出演

仕事で失敗し自殺しかけていた男に、父が亡くなったという電話がはいる。とりあえず、そちらに注力しはじめるというコメディ。

以下ネタバレ





あのエンディングで男は救われるのはわかるが、葬儀のスーザン・サランドンのところにキルステン・ダンストをもっとからめさせて、そこで終わるという手もあったのではないか?
ウザイ女性が魅力的に見えてくるのがミソ。


『マッチポイント』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

ウディ・アレン 監督
ジョナサン・リス・マイヤーズ、スカーレット・ヨハンソン、エミリー・モーティマー、マシュー・グード 出演

イギリスの上流階級で運に左右される人々を描く。

ニューヨークと比べると風景がそれほど魅力的ではないが、これは好みか。
後半部分に納得できない女性が多いと思われるが、これは主人公の苦悩の表現が少ないため。
男女間の決着のつけ方としては、ありきたりだろう(ドラマでは)。


『映画に恋する女達』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


ふつう

ブルース・ワグナー 監督
ビヴァリー・ダンジェロ、 ポーシャ・デ・ロッシ、 マリアンヌ・ジャン=バプティスト 出演

脚本家にあこがれるちょっといかれたマッサージ嬢と映画製作者ふたりのモノローグで
話が展開する。そのモノローグは、映画と関係することだったり、生活に関するものだったりだが、それが前半部分は非常にわかりにくい。後半になると、それぞれが少しずつ関連していることがわかってくる。
わかってきても、あまりおもしろくないのだ。低予算映画。演技はよい。


『ローズ・イン・タイドランド』

2006年10月21日 | Weblog
2006年09月24日 の再掲


よい

テリー・ギリアム 監督
ジョデル・フェルランド、ジェフ・ブリッジス、 ジェニファー・ティリー 、ジャネット・マクティア、ブレンダン・フレッチャー 出演

まず、『ブラザーズグリム』に続き、二年連続でギリアムの新作を観られることを、神に感謝したい。
従来のギリアムファンには待望の、健全な精神の持ち主には眉をひそめる作品だ。
現代版アリス、グロテスクギリアム風味。
特にディッキンソンとローズの関係は、吐き気を催す人もいるだろう。
そういう人は、前半部分のローズの孤独を理解していない。
誰でもいいから誰かにいてほしいという孤独。まあそこまで強調されているわけでもないが。
それよりも、ケレンミたっぷりのコケオドシの楽しさを享受しよう。
最後をかすかに明るくしたのは、アメリカ映画の悪習か。