映画日記(ためし)

映画の印象を、悪い、ふつう、よい、の三段階で表現したいと思います。
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『アイアン・スカイ』

2012年11月24日 | Weblog
よい

ティモ・ヴオレンソラ 監督
ユリア・ディーツェ、ゲッツ・オットー、クリストファー・カービイ、ペータ・サージェント、ステファニー・ポール、ティロ・プリュックナー、マイケル・カレン、ウド・キア 出演

2018年、再選を目指すアメリカ大統領の人気取り政策によって月面へと送り込まれた黒人モデルのワシントン。しかし彼がそこで見たものは、月へと逃亡したナチスの残党によって築かれた第四帝国の秘密基地だった。彼らは着々と軍備を増強し、地球侵略の機会を窺っていた。そんな彼らに捕らえられ、月面ナチス軍のガイド役を務めさせられるワシントンだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=342492





映画館で上映終了ギリギリで観た。

よかった!
地味な作品が多い印象の今年の映画の中ではかなり楽しいデキであった。バカが光っている。

まさか『博士の異常な愛情』をいきなりやるとは……!しかもアーリア人化されて(笑)。あっ、エンディングもだな。

若き野望に燃えるゲッツ・オットー(定型)、座椅子で爪やすりをしながら彼の帰りを待つ総統ウド・キア(定型)、そしてそこからはじまる定型破り(笑)! どうやって来たのかは気にしない。

ユリア・ディーツェのかわいさが大基本で、そこにいろいろな要素が乗っている。

『山羊座のもとに』

2012年11月23日 | Weblog
よい

アルフレッド・ヒッチコック 監督
イングリッド・バーグマン、ジョセフ・コットン、マイケル・ワイルディング、マーガレット・レイトン 出演

イギリスの流刑地だった19世紀オーストラリア。かつて犯罪者としてこの地へ送られ、一代で財を築きあげた街の有力者フラスキーの元に、一攫千金を狙うイギリス総督の甥チャールズがやって来る。チャールズはフラスキーの妻ヘンリエッタが心を病んでいることを知り、彼女を救おうとするが……。
ストーリーは映画.comより
http://eiga.com/movie/50209/





この作品単体としていいのだが、「似たような話」として『レベッカ』という名作があるし、長回しがストーリーのもたつきを助長しているかのようなところもあってヒッチコックファンからすると評価が厳しい作品。

それでも二階まで屋外をよじのぼるシーンのカメラワークなど、観客をはっとさせるところもある。

話は暗めなのだが、ヒッチコックのユーモアにほっとするところがいくつもある。

『NOT LONG, AT NIGHT 夜はながくない』

2012年11月17日 | Weblog
ふつう

遠山昇司 監督・脚本・プロデュース
玉井夕海、和田周、米村亮太朗、島ゆいか、古家優里、加藤笑平、宮部修平、瀬畑奈津子 出演

女はある日、34年間貯めつづけてきたものを捨てた。それは、「靴」「お金」「招待状」「口紅」「お別れの挨拶」、そして「夜」。女は車を盗んで旅に出る。盗んだ車に残されたメッセージとともに。「海から来たのか 海に向かうのか」 都市から海へと向かうピアニッシモな逃避行と世界の目覚めを描くロードムービー。カラフルな夜が訪れるとき、ひとつの朝が始まりを迎える。
ストーリーは第25回東京国際映画祭の該当ページより
http://2012.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=135



映画館で観た。

このブログで紹介する映画は雰囲気を伝えるためにできるだけ合法的に入手したスチール写真を載せるようにしているが(確認できない場合もある)、本作に関しては掲載写真を流用していいものかどうかわからなかった。よって公式ホームページのURLを載せておく。

http://not-long-at-night.com/



熊本を舞台にしたロード・ムービー。

しかし、ちょっとわかりにくい。旦那さんに自殺されたというのははっきりわかるが、ネットの情報だとそれが結婚式直前だったというものもある。

トンネルのシーンで意図的にフィルムを逆回転させているように観えるのだが、それが「死」から遠ざかることを意味しているのか、それとも別のなにかを意味しているのかわからない。

全体的に死の香りが強いのだが、後半すこしだけ明るくなる。特にエンディングはよかった。

『コンテイジョン』

2012年11月08日 | Weblog
よい

スティーヴン・ソダーバーグ 監督
マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、グウィネス・パルトロー、ケイト・ウィンスレット、ブライアン・クランストン、ジェニファー・イーリー、サナ・レイサン 出演

ある日、香港の出張から帰国するや体調不良を訴えていた女性が、その2日後に突然はげしい痙攣を起こして意識不明に陥り、そのまま死亡してしまう。同じような事例が世界各地で相次ぎ、世界保健機関(WHO)が動き出す。さらには、アトランタの疾病予防管理センター(CDC)や各国の衛生当局も未知のウイルスの特定とワクチン開発に乗り出すとともに、感染者の隔離と感染ルートの解明に奔走していく。そんな中、いち早く伝染病の警鐘を鳴らしたフリー・ジャーナリスト、アランのブログには情報を求める人々が殺到してくるが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=340856





このテンポの良さはすばらしい。

それぞれのクラスタ(集団)を代表するような登場人物を丹念に描き、それらの切り替えが実にうまい。

ワクチンの開発がうまくいきすぎる気もするが、想定される各種の問題をきちんと取り入れているのも好感が持てる。

マット・デイモンは描かれ方が冷静で頭がよすぎる。

『リンカーン/秘密の書』

2012年11月07日 | Weblog
ふつう

ティムール・ベクマンベトフ 監督
ベンジャミン・ウォーカー、ドミニク・クーパー、アンソニー・マッキー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ルーファス・シーウェル、マートン・ソーカス、ジミ・シンプソン 出演

第16代大統領エイブラハム・リンカーンには知られざるもう一つ別の顔があった。それは、人知れず勢力を拡大させていた恐るべき吸血鬼たちを退治するヴァンパイア・ハンターとしての顔だった――。貧しい開拓農民の家に生まれたリンカーンは、幼い頃に最愛の母を失う。その後、母の命を奪った復讐の相手が闇の勢力=ヴァンパイアと知るリンカーン。彼はヴァンパイアの生態をよく知るヘンリーのもとで、ヴァンパイア・ハンターとしての修行を重ねていく。やがて使い慣れた斧を手にハンターとしての活動を始めたリンカーンは、奴隷制度が彼らの食糧供給源として機能している実態を目の当たりにし、奴隷解放こそがヴァンパイアとの戦いに勝つ唯一の方法と考え、政治の道へと歩み出すのだったが……。
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=342725





映画館で2D字幕版で観た。

この監督の作品として『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』、『デイ・ウォッチ』、『ウォンテッド』と見ていて、順によい、ふつう、よいという評価だったが、今回はふつう。
映像はいいのだが、脚本も監督にまかせたほうがよかったかもしれない。

史実とのバランスを取るためだろうが、後半でリンカーンがいきなり50歳になってしまってそれでもこれまでと同じレベルのアクションを繰り広げるというのがどうもしっくりこなかった。
同じ手口で家族を二度も失うのもいただけない、というかそこだけヌケメがある。

この監督は列車、もしくは列車昇りが好きなのかもしれない。

そして日本の映画会社の人にいいたいのだが、「秘密の書」っていうほどのたいしたものかあれが(笑)! ただの日記じゃ。

『アルゴ』

2012年11月07日 | Weblog
よい

ベン・アフレック 監督
ベン・アフレック、ブライアン・クランストン、アラン・アーキン、ジョン・グッドマン、ヴィクター・ガーバー、テイト・ドノヴァン、クレア・デュヴァル、スクート・マクネイリー、ケリー・ビシェ 出演

1979年11月。革命の嵐が吹き荒れたイランで、民衆がアメリカ大使館を占拠して、52人の職員を人質にとる事件が発生する。その際、裏口から6人の職員が秘かに脱出し、カナダ大使の私邸に逃げ込んでいた。しかしこのままではイラン側に見つかるのは時間の問題で、そうなれば公開処刑は免れない。にもかかわらず、彼らの救出は絶望的な状況だった。そこで国務省から協力を求められたCIAの人質奪還の専門家、トニー・メンデスは、ある計画を練り上げる。それは、架空の映画企画をでっち上げ、6人をロケハンに来たスタッフに偽装させて出国させるというあまりにも奇想天外なものだった。さっそくトニーは「猿の惑星」の特殊メイクでアカデミー賞に輝いたジョン・チェンバースの協力を取り付けると、SFファンタジー大作「アルゴ」の製作記者発表を盛大に行い、前代未聞の極秘救出作戦をスタートさせるのだったが……・
ストーリーはallcinemaより
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=343336





映画館で観た。

海兵隊が「話せばわかるはずだ」と言って大使館のドアを開くのはちょっと信じられないが、そのほかはハラハラドキドキを楽しめた。

現地の緊張感もさることながら、映画業界の「ツラノカワの厚さ」・人をかつぐことをなんとも思わない人種の描き方が痛快だ。

エンド・クレジットでスタートレックの要素を使ったという断り書きがあったが、おそらく記者会見のシーンで使ったのではないか。

ラストがずるいけどよかった(笑)。

『スターレック 皇帝の侵略』

2012年11月03日 | Weblog
よい

ティモ・ヴオレンソラ 監督
サムリ・トルソネン、アッテ・ヨウトセン、ティモ・ヴォレンソラ、アンティ・サタマ、ヤノシュ・ホンコネン 出演

過去の地球にタイムスリップしたパーク船長と部下たちは、戦艦を作り上げて世界征服計画を実行。だが結局は地球を放棄し、時空を超えて、鏡像次元の地球を狙うことに。
ストーリーはTSUTAYA onlineより
http://www.tsutaya.co.jp/works/10092648.html





『アイアン・スカイ』が熊本では現時点で観られない。同じ監督の作品ということで本作を観た。

元々はスタートレックをリスペクトした自主映画でトレッカーからも評判がよかったそうだが、宇宙船のデザインが「そのまんま」だったので商品化は難しいと言われていたものを「微妙に」デザインを改変して(上の写真を参照のこと……)ソフト化されたものらしい。

スタートレックはTNGをおさえていれば理解できるだろう。わたしは『バビロン5』はまったく未見なのだが、どうにか理解できたと思う。

戦闘シーンにけっこう力がはいっているのに対して、脱力系の笑いと未熟な演技(そのために日本語音声のほうを好む人もいるらしい)もどうせ観るなら楽しもう。