コカブです。
さて、今日は算数について考えましょう。
前にも言った通り、教育には国語を優先し、算数はその次にしなさい。なぜならば、国語が人間の心を育てるものだとしたら、算数は人間の力を育てるものだからです。
国語が心とすれば、算数は頭脳に当たるでしょう。生きて行く上で、頭脳を鍛えるのは大切なことです。繰り返し計算練習などして、計算力を鍛えることは、子供たちの生きる力をおおいに伸ばしてくれるでしょう。アスリートが筋肉を鍛えるように、理論能力の土台となる力を作るのに、算数の勉強はとても大事です。
ですが、それを主としては、いけません。論語に知者は仁者を利するという言葉があるように、算数は国語を利するものでなければなりません。国語は子供たちに、心というものを教え、愛の庭への入り口に向かう道を教えてくれます。思いやり、やさしさというものを、美しい言葉で、心に吸い込ませ、人間の心を育てることができます。しかし、算数にはそれができません。どんなに算数や数学を極めても、人間の心を見極めることはできません。
だが、人間の心を正しい愛の道に導くため、時に迷う人間の心が、どこにいけばいいのかを考えるためには、算数の訓練がとても役に立ちます。二つに割ったアンパンのどちらが大きいかを理解するためには、計算能力が必要です。そしてその上で、みなのために一番幸せな道を選ぶということをするのは、算数によって鍛えられた能力ではなく、国語によって培われた自分の心です。
算数が苦手と言う人はたくさんいますが、そんなに気にすることはありません。三角関数などは、わからなくても、ある種の専門家以外は、生きることにそんなに支障はありません。中学生程度の計算力でも、立派に生きて行けます。とにかくそこまでは、できる限り、一生懸命に頑張りましょう。二次関数などはおもしろいですよ。これは国語に応用できます。素数というものや、10進法、12進法などの知識などもかなり楽しい。かのじょは円周率を、おもしろい物語の道具として使っていましたね。E=mc2が何なのかわからなくても、全然支障はない。愛=Iというものがなければどうなるかという意味で、彼は人間の大きな誤りを指摘する歌を作りました。
因数分解がきれいにできた時の快感と言うのも、すばらしい。数学と言う世界にもたっぷりとおもしろいことがあります。
興味を持った人、もっと極めたいと思った人は、数学の道に進みなさい。しかし、それを決めるのは、あなたの、心です。心の土台がしっかりしていなければ、数学もできません。
まずは国語、次が、数学です。これを大事な学びの基本の基本として、自分の土台に書いておきなさい。