家のお庭に咲いているサザンカの花です。最初はオトメツバキかと思っていましたが、散り方がサザンカのようだったので、調べてみたら、やはりサザンカでした。
今年は晩秋にさしかかると、一番に咲いてくれました。例年よりとても美しい花をいっぱい咲かせてくれています。それはたぶん、かのじょの病がよくなってきているからです。
かのじょは、生きている間、色々な人に馬鹿にされて、深く心が傷ついていました。それでも、ずっと人間のために何かをしようと考えていました。庭の花や木は、かのじょのそんな心を知っていて、かのじょがつらいとき、いろいろなことをして、助けてくれていたのです。
傷ついたかのじょを助けるために、寒い冬に優しく咲いてくれた薄紅の花。その美しさを見るだけで、かのじょは心安らいでいたのです。そしてつらい日々を耐えていけたのです。
どんなに世間の風が冷たくても、庭に本当の優しさをくれる花が咲いている。それだけで、かのじょは心が明るくなったのです。