あるウソつきのブログ

日本の左翼が売国的すぎて、本当の左翼がいない事を嘆く、多分左翼的な人のブログです。

産経、経済優先と平和主義を非難す

2015年06月11日 23時37分54秒 | 国際
 昨日の産経抄が絶妙に面白かった。

【産経抄】外交小国イギリス 6月10日
http://www.sankei.com/column/news/150610/clm1506100004-n1.html

 …タイトルは激しく気に入らんけどな。「○○小国」って言い回しは、よく韓国とか中国の新聞がやる言い回しで、どっかの国をこき下ろす時に使う。主に日本の事を「外交小国」とか「資源小国」とか「軍事小国」とか、連中はそうやってさんざんにこき下ろしてきた。

 故に、新聞はもっと相手がどう思うかを考えてタイトルを選ぶべきだろうと思う。

 ちなみに、この場合英国紳士は産経新聞に「外交小国」と侮られた事に憤りを感じたりはしないだろうと俺は思う。俺ら日本人が、韓国に「軍事小国」って言われてもなんの痛痒も感じず「弱い犬ほど、よく吠えるのぅ」って思うのと同じだ。

 あまり、他国の事を侮って「~小国」とか言わないでほしいなぁ。侮るって事は、油断しているって意味なんだよ?

 さて。ちょっと脱線したが。産経抄の内容を見てみよう。要約するとこんな感じ。

財務相から英首相になったチェンバレンはナチス・ドイツと融和し、結果としてホロコーストを招いた人物である。世界秩序より自国の経済を優先したのだ。
今回のAIIBの件についても、英国は世界秩序より自国経済を優先し、中国側についた。
米英の衰退によって、相対的に中露の力が強まっている。南シナ海での中国の蛮行と、クリミアのロシア併合は、そんな中発生している。
チェンバレンのの平和主義は、当時のイギリスでは支持されていた。

 いやぁ。なかなか挑発的で面白い記事だろう。

 まあ、チェンバレンについてはいろんな見方ができると思う。無論、チェンバレンは産経の言うような非難を受ける事が多い首相だけど、ナチス・ドイツの力をソ連に向けて、共産圏に対する抑止力として利用しようという思惑もあったとも言われている。元財務相なだけあって、ケチケチしてたってのは、ホントかもしれんがな。
 ドイツのホロコーストを招いてしまったのは、結果論とも言えるのだけど…。

 産経の言いたい事は、よくわかる。

 どこの国も、財務省のせいで国益に沿った外交力が失われ、結果的に国益を損なっているって言いたかったのだ。
 ついでに、平和主義が、結果的に他の帝国主義国に力を与える事になるという警告にもなっているのである。

 本当によくできた記事だなこれ。説得力もあるし。
 …チェンバレンの見方にすっごい偏りがあるけどな。

 チェンバレンはドイツに対しては徹底的と言える平和主義で、結果的にそれは間違いであった。確かに、今のイギリスの中国に対する態度は、当時のチェンバレン政権を彷彿する。
 でもって、これは日本の平和主義者にも言える事なのだ。
 連中は、平和主義を標榜しながら、結果的に武力を持つものを手助けし、逆らう者達を威嚇し、力なき弱者を騙して味方に引き入れようとしている。

 なんか、共産党やら公明党の人が、「憲法9条を一緒に守るのに協力してください!」とか言ってきた時に、また1つ自分の心の中で、反対する理由が見つかったような気がしたよ。

 チェンバレンの事を知ってても、こうやって紐付けて考えるのは難しい。
 勉強になった。紐付けてくれてありがとう。
 こーゆー、普通新聞が書かないだろうって内容の記事を、たまに書いちゃうから、俺は産経が好きなんだよ。

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