チハルだより

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福知正温先生

2007-07-03 | Weblog



今年2月3日に永眠された郷土史家
福知正温先生のことで、ある集まりに呼ばれました。
わたしは先生にお目にかかったことがありません。
でも亀岡市民新聞に掲載された先生の記事
「美したにはの郷」を拝読するのが好きでした。
いつか直接お話をうかがうことができたなら……
と心の中でただ思っているうちに、
~丹波の<文化の守護神>、
節分の暁の空に消える~
という追悼記事にふれたのでした。
よその土地からきたわたしは、
その記事で、
先生が亀岡でもっとも人々に愛され、
慕われた教育者であったことを知り、
うなずきました。
「美したにはの郷」に綴られた文章から、
先生が亀岡をふかく愛されるお気持ちが
伝わってきたからです。
それはそれはうらやましいほどでした、
生まれ育った土地に愛着をもてないまま
ふるさとをはなれてしまったわたしには。
もしもこどものとき、
こんなに自分の住む土地を愛する大人がいることに
気づいていたら、
わたしはもっと違う日々を
すごすことができたのではないかしら。
亀岡を深く愛した先生が
亀岡に住む人々に
深く愛されてきたということ。
この事実は、
ふるさとをはなれ、亀岡のはしの山にひっそりと
うつりすんできた身にしみます。
どういうご縁か、
先生が就かれていたお役目が
いま、わたしのところへふたつまわってきています。
柄にもない役を引き受けたのは、
先生のお名前を聞いたから。
先生がなくなられたための欠員補充でなければ
お断りしていたでしょう。
どうして、先生の欠員補充だから
引き受けたのか、
自分でも、まだよくわかってはいません。
たぶん、わたしは亀岡を
もっともっと愛したいのかもしれません。
亀岡をほんとうのふるさとに
したいのかもしれません。
ふるさとに背をむけてきた罪悪感が
心のすみで疼いているのはたしかです。


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