天然酵母パン グリム のシュトーレンは絶品!
地元丹波ワインにたっぷり漬け込んだドライフルーツがとくに好き。
焼きあがってから日持ちするうえ、おいしさもどんどん増すんだよ。まわりに一軒のお店もない山のうえのわが家では、買い置きして、とっておきのときに切り分けていただくの。
幼いとき、ふしぎなこと、わからないことがいっぱいでした。
あのころの私には、飽きるほど、ひまな時間がありました。身のまわりのものごとに、のんびりと触れながら、いつのまにか、ぼんやり考えあぐねていたのでしょう、いろんな「なぜ?」にぶつかって、まわりの大人に、よくものを尋ねるこどもでした。大人はなんでも知っている、そう思いこんでいたのです。
幼さゆえに、「なぜ?」をうまく伝えることが、できないときもありました。すると爪をかんだり、家の畳にぺたんと座り、窓越しに庭の松を途方に暮れて眺めたり。
つたないなりに、なんとか疑問を投げかけることができたとしても、ときとして、大人の口からこぼれる言葉は難解で、誰もがわかったような顔なのに、どうして私の心には、ストンと落ちてくれないの、と寂しくなったものでした。
小さな娘の好奇心は、ただ納得したい一心で、「なぜ?」のこたえを探して求めていたけれど、問いかけてみた相手から、「それは当たり前のことですよ」「きまりきったことだから」と、話の幕を引かれれば、当たり前ときめたのは、いったいぜんたい誰なのか、謎は深まるばかりとなったのです。
あのころのふしぎのひとつをモチーフに、絵本をつくりました。まほうつかいのポポちゃんシリーズ三作目『もうすぐってどのくらい?』(絵 ひだきょうこ/岩崎書店)です。
「もうすぐ」は、その場しのぎにちょうどよい便利な言葉であるけれど、幼いこどもたちにとってはどうでしょう。ふだん耳にはしていても、いまひとつピンとこない、ふしぎな言葉のように思います。
「もうすぐ楽しいことがやってくる」と聞いたなら、「もうすぐ」が具体的にいつなのか、知りたくてたまらないのがこども心。絵本の中の主人公と、その心にそって、楽しみながら書きました。そのじつ、不安もあったのです。幼い読者が納得できる「もうすぐ」のこたえって、あるのかなあ、と。
さいわいに、主人公は、みずからこたえを見出しました。なんてことない結末です。とはいえ、当たり前ですませずに、「なぜ?」と向きあう人の心には、手探りでつかみ得た、ふしぎのこたえの喜びをわかちあえるものでしょう。
さて大人になったはずのこの私、ふしぎなこと、わからないことがまだまだいっぱいあるのです。考えだせば不安や迷いもあるけれど、そのさきに、自分なりのこたえを見つけるしあわせが、きっと待っているのだと、いま、仕事部屋の小窓から、亀岡の夏空をぼんやり眺め、思っています。
■京都新聞 2007年8月28日 丹波ワイド版 口丹随想掲載
木暮正夫先生原作の映画「河童のクゥと夏休み」を観に高槻へでました。家族そろって映画館へ行くのは、はじめてです。娘たちが生まれてからはじめて、ではなく、私自身が生まれてから、はじめて。
その「はじめて」が亡き先生原作の映画であることに、なぜだかふしぎな安堵を覚えました。「夏休みにつれていってあげるね」といっていた娘たちとの約束が遅れながらもようやく果たせたこともてつだって。
堺では観測史上「もっとも遅い猛暑日」だったこの日です。真昼の街で見あげれば、夏の雲と秋の雲が同居する「行き合ひの空」でした。
日暮れの山のわが家では、すすきたちがゆれています。
絵本作家の国松エリカさんと稲刈りをしました。5月に江見さん宅で手植えした稲、きぬひかりの収穫です。たびたびの通り雨に何度も天をあおぎつつ……、のこぎりがまで、ひとたば、ひとたば刈りました。
さつま芋も掘らせてもらったよ。井戸水で泥をおとすと、それはそれは、あざやかな色つやがこんにちは!
国松さんとつくる絵童話「えっちゃんえがつくええやんか」の発行時期が変わりました。来年以降の予定です。どうぞ楽しみにまっていてくださいね。
2007年10月号の雑誌「灯台」にて、
『もうすぐってどのくらい?』が紹介されました。
(今月の推薦図書)
■評・漆原 智良氏
【北川チハル Web site】
リニューアルオープンのお知らせとごあいさつ
いつも、北川チハル Web Site をごらんくださり、ありがとうございます。
おかげさまをもちまして、サイト開設から2年半がすぎました。
当初のものにつきましては、容量制限による限界を感じていたため、今年6月にサイトの引越しをして、以後リニューアル作業を少しずつ進めてまいりました。
ながらく、お休みしておりましたコンテンツ、読者さんからのおたより「てぜまなきゃくま」は「ようこそ読者さん」として、テキストリンクのページはバナーリンクのページへとこのたび新装オープンできましたことは当サイトのなによりのよろこびです。
これも、いつもお引き立てくださる皆様のおかげと心より感謝申し上げます。
ささやかな個人サイトで、まだまだ行き届かないところが多くあるかと思いますが、お気づきの点などございましたら、ご教授賜りますよう今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。
* リンクを貼らせていただきましたみなさまへ *
当メインサイトより貼らせていただきました貴サイトへのバナーリンクにつきましては、お手数をおかけして恐縮ですが、該当されますバナーやロゴ等の表示、リンク先などご確認いただけましたらありがたく存じます。不備や不具合等ございましたら、ご連絡のほどお願いいたします。
リンクのページはこちらです。
* 第1回 プレゼントクイズ 抽選結果発表 *
メインサイトのトップページよりごらんになれます。
ご参加くださいましたみなさま、ありがとうございました。
今後とも、どうぞよろしくお願い申し上げます。
* メインサイト 【北川チハル Web Site】 について *
まもなく、 リニューアルバージョンのアップロード作業に入る予定です。
一時的にアクセスできない状態になることが予想されます。
ご迷惑をおかけしますが、どうぞよろしくお願いいたします。
東京から台風に遅れる新幹線で、フレーベル館のYさんが、わが町亀岡まで足をはこんでくださいました。
おざきえみさんのできあがった絵「おかしのくにのおやつえん」を見せていただき、感激。
かわいくて、たのしくて、どーなくんも、まんじゅちゃんも、ちょこやんも、せんべえも……みんなみんな、表情ゆたかでおもわずほっぺがゆるんじゃう。
以前、この企画の打ち合わせのとき、冗談まじりに、「おさなごころをくすぐりそうなものは、ぜーんぶ、やなせたかしさんがキャラクター化しちゃったもの、あとから生み出すのはターイヘン!」なんてYさんに話していたのだけど、おざきさんは、みごとにかわいいおやつえんのキャラクターたちを生み出してくださいました。
さてさて、つぎはどんなお話にしようかな、と、今日は来年度の年間連載スケジュールの打ち合わせをしたのでした。保育士時代のわらいあふれる日々のこと、ふと思い出したりしながら。
たのしいおはなし、書くからね!
おざきえみさんのホームページ
それにしても、馬堀駅前の牛楽、亀岡牛のユッケ丼は、おいしかったあ。営業時間外まで快く仕事の打ち合わせをつづけさせてくださって……店員さん、ありがとう。また行くよー。
おはなしのページに「えいえい がおー!」を書きました。
絵を描いてくださったのは、夏目尚吾さんです。
うんどうかいで、どきどきしちゃってうつむいちゃうとき、こんなふうに空をみあげてくれたらイイナイイナと思ってかきました。
メイト発行の月刊総合絵本です。表紙絵は、楢原美加子さん。
大阪での打ち合わせ後、京都丸太町まで足をのばし、久本直子さんの個展へ行ってきました。いただいたDMとスケジュールカレンダーをかわりばんこに眺めては、半分あきらめかけていたのですが……間に合いました、最終日!
カフェでの個展に伺うのははじめてで、ほぼ満席の店内を歩いて絵を眺めるのは、ちょっとどきどきしたりもしましたが、在廊中の久本さんと、超ローカルなお話もしちゃったり、で、とてもうれしかったです。またいつか、どこかでご縁がありますように!
久本直子さんのウェブサイト
久本直子さんのブログ
パーソナル絵本「かさやのくまさん」の打ち合わせで、大阪に出ました。絵を描いてくださる吉田尚令さんと、版元プラネットジアースさんの会議室で、はじめてお会いしました。編集のUさん、Dさん、吉田さん、私の4人で、ラフ画を拝見しながら、あれやこれや。有意義で楽しい時間でした。
テーマのつよい企画絵本で、はじめ、かなりとまどいましたが、贈られた子が、「だいすき」って思ってくれるような絵本にしたいなという気持ちはかえずに書きました。吉田さんが絵を引き受けてくださって、いま、ほんとうにほっとしています。そして今日、お会いして、いろいろお話できて、よかったぁ。
担当のUさん、ご一緒してくださったDさんに感謝、です。
吉田尚令さんのウェブサイト
8/31をもちまして、受付終了いたしました。
抽選の結果は、後日おしらせいたします。お楽しみに!
またいつか、第2弾をやりたいなと考えています。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします