オペラ大好き

オペラ合唱団をコロナや親の介護で休団中です。親の介護について書いています。

弟を殺した彼と、僕、

2009-12-06 19:30:00 | 小説
今年、最近の私にしては、本をたくさん読みました。
圧倒的におもしろかったのは貴市祐介「新世界より」です。
もう少しで読み終わる三崎亜記「失われた町」も、不思議な世界の物語です。

「長谷川敏彦君は、僕の弟を殺害した男です。」
こんな文章から始まる、原田正治さんのノンフィクションを読みました。

森達也の書評から知った本ですが、すでに絶版。
アマゾンの古本で買うことが出来ました。
アマゾンは便利ですねsymbol1

長谷川敏彦は保険金目的で3人を殺しています。
永山則夫の「永山基準」で、3人殺すと死刑になることが多いというのは知っていました。

死刑・・・全く関心ありませんでした。

身内(弟)を殺されて、犯人を殺したいほど憎む作者が、どういうふうに死刑廃止に心が傾いていくか、気負うことなく書かれています。

長谷川敏彦君の死刑確定後には、どうか殺さないで欲しいと積極的に声を出して活動しています。
結局、活動の最中に刑は執行されてしまいます。

犯人を赦したわけではないけれど、生きて謝罪して欲しいと考えていた作者ですが、最後に・・・
「生きる死ぬは、人間が判断する事柄ではない」
という思いにたどり着くあたりは、感動でした。


コメント (2)
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