冬の夜空で、誰でも簡単に見つけることが出来る「オリオン座」
私の中で、オリオン座ほどなじみ深い星座は、ないのです。
幼い頃から、冬の夜空を見上げれば、必ずそこにいてくれた、そこで私を見守ってくれていた星座。その確かな輝きは、色あせることがありません。
幼い頃から、嬉しい時も、悲しみに沈んでいる時も、私は何か救いを求めるように、すがるように冬の南の空を仰ぎ、ちっぽけな自分の存在を確かめていた気がする。
腰のあたりの3つ星を挟み、狩人オリオンの肩のあたりに赤っぽい星がある。(ペテルギウス)足のあたりに白っぽい星がある(リゲル)
日本では昔から、この色の対比を源氏、平氏の旗の色にたとえていたという。
今宵も源氏星と平氏星、そして3つ星に「おやすみなさい・・・」と囁いて
雨戸を引いた。鎌倉という、この地に今、自分が在ることの不思議を思う。