「普段着はジーンズにТシャツよ」というと皆さん驚く。
私のジーンズ歴は長い。
生まれ育った浅草蔵前は、北に仲見世、西にアメ横という、
和と洋の殿堂(?)が控えていた。
中学生の頃だったか、アメ横の路地裏巡りを初めて一人でした。
確か遠足のお菓子を買いに行った時だった。
化粧品の匂い、スルメイカの匂い、異国のパイプたばこの匂い・・・、
私の「アメ横」は混とんとした、それでいて魅惑に満ちた大人の迷路でした。
そこでジーンズに出会った!、それも夥しい数の。
半世紀前の日本には、信じられないかもしれないが、テーンネイジャーの洋服
なんて、何処にも売ってなかった。
せいぜいが、近所の商店街の軒先に、子供服と大人服の間にチョコット
申し訳程度に並んでいただけでした。
初めて目にしたジーンズたちは、美しくはなかったけれど、
何処か「自由」と「創造」それからちょっと「ワル」の匂いがした。
あの衝撃の「ウエストサイド物語」に出会ったのはそれからすぐの事でした。
つづきは明日。