うさぎとかえるの里

鳥獣戯画をこよなく愛する自分の日本文化や日常に関する想いをつづります。

人斬り。

2012-02-18 22:06:16 | 読書


久しぶりの司馬遼太郎さん。

「十一番目の志士」を読みました。

幕末長州藩で、高杉晋作にスカウトされて人斬りになった天堂晋助が主人公。

ある意味、池田屋事変とか禁門の変とか長州征伐とか、そういった事件を、
第三者的な目線でみているのが面白い。

同じ長州の人間なのに、特に幕末の長州は藩論が変化しているから、
いろんな立場の人がいるんだなぁと思って読みました。

そんな彼が高杉の人物に惚れこんだり、桂小五郎とお互いに京都をのがれようと
潜んだり、新撰組の土方歳三とやりあったり、坂本龍馬や勝海舟や小栗忠順と出会ったり。

なんか幕末の人物オンパレードで、司馬さんも楽しんで書いたんだろうなぁと思ってしまいました。

なんか、池波正太郎さんの「ある男」みたい。
あれは、架空の人物が伊庭八郎や、中村半次郎や、沖田総司と絡んでいて、
面白かった(^^)
特に映画版の「狼よ、落日を斬れ」が。

それにしてもこの小説、結末がなんともあっけからんとしていてよいです。

高杉さんは死んじゃうんですが、そのあとの晋助や、高杉の愛人のおうのが無理やり出家させられたり、
と、なんとも平和な感じでおわるのが面白かったです。

最後だけ、なんだかほのぼのなのでした。

コメント
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