以上の顛末であるが、失神が起こる理由は今でも明らかにされていない。つまり、喫煙が遠因となっているとわかっているが、直接の原因が不明なのである。ナースコールを行っても、すぐには担当医との接触は難しいし、まして連休ともなれば、困難をきたす。最悪の場合は、心肺停止となる。医療処置が困難となる場合もあるからで、短時間に意識が自力で戻ったという意味で、運が良かったとしか言いようがない。幸いとなったことは、発見が困難とされる冠攣縮性狭心症が自分の体に潜伏していたことがはっきりしたことである。
前述した医療受診ということの意味は、医師が個別対応の中で医師ですら判断に悩む病気が潜在していることであり、その発見には困難が伴い、多くの症例と経験が必要となる。
特に今回ペンディングとなった点滴に混入したステロイド薬は、心肺停止を引き起こすこと等の問題を起こさない薬品とされていても、患者の体調、投与分量、アレルギー体質や摂取した薬剤の副作用等として解明されていない未知な部分を持っていることであろう。
新薬が登場する頻度は頻繁であり、十分な検証や治験が行われていないことへの心配もある。解決されていない副作用等は、どの医薬品にも当てはまるとの認識を持つべきであろう。また、医師との信頼関係を大切にすることは当然であるが、上述したことを承知し、患者の方も常に薬剤が持つリスクや未知数をまた、不完全さ(リスク)を持ち続けていたい。
また、ナースコールについては非常ボタンとしての機能だけではなく、車いすを利用する患者にとっては、介助依頼には欠くことができないコミュニケーション手段でもある。病室とナースとの距離は、入院患者の病状によっては集中治療室やナースステーション近くの観察室が準備され、即時性に対応しているが、夜間等の対応は必ずしも万全とはいえない。
緊急を要する場合は全面的に看護師や医師に任せざるを得ないが、通常入院であれば、事前の施術の説明(診療計画)はあったとしても、医師の説明に対し、専門性が高ければ、患者にとっては理解しがたい場合も多い。俎板の鯉ではないが、医者や看護師の判断に沿うことになる。そのことに関する患者との意思疎通や相互理解は現実には十分できているとは思えない。つまり、患者への周知や了承のプロセスは医師への全面的な依存関係である。施術中であっては時間経過とともに、どのような処置がなされているのか逐次報告や相談を期待することさえ困難な場に遭遇することもある。医療機関の万全の体制を望んでいても、様々な点で改善の余地があることも事実である。治療の本質ではないが、若干気になったことである。
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