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技術・技能・知識の伝承内容その5

2016年08月07日 00時00分01秒 | 紹介

 技術と技能の定義が変わってきている。自分の経験からすれば、厳密に区別することもないが、あえて、区別するのは、学術的な意味合いでのエリヤを決めることで、両者を区分し、整理する手段であろうか。

 

 まずは技術を見てみよう。証明されている科学技術の原理原則を具現化し、人々の生活に役立たせ、より便利にしたもの、その時代の最新知識を駆使し、工夫して、製品にしたり、加工したりする手段である。技術思考、過程を含める一連の行為を指している。また、訓練の結果、獲得した能力を発揮して、最も少ない手間や分量の時間で的確に事を処理する方法である。生産技術、加工技術、科学技術、技術水準、技術革新、編集技術などの関連した用語がある。英語ではエンジニアリングである。

 

 次に技能についてであるが、物事を行ったり、何かを作ったりするときに発揮されるその人独自の技術的能力をいうが、個人に内在される能力であるため、暗黙知などの言葉で表され、再現性や文書化することは難しい。技術的な工夫を技巧といっているが、カンやコツといった感覚や段取りを含めていう場合が多い。英語ではテクニックという。技芸は美術・工芸のほかに、社会生活の享受に直接・間接的に貢献する専門的な技術のことを指す場合もある。

 

 一般的には技術という言葉に包含して使っていることもあり、すし職人が手早く握る寿司など、明らかにテクニックであっても技術といわれ、違和感を覚えることもある。逆に、生産技能、加工技能、科学技能、技能水準、技能革新、編集技能等の言葉があってもよいのであるが、前例に上げた科学技能や技能革新という言葉はないようで、聞いたことがない。

 

 そのように捉えるならは、どうも技術の世界の一部に技能があり、技術と技能との関係は、上位概念が技術で、下位概念が技能ともいえる。また個人の能力に依存することで、同じことを行っても、経験や、工夫によって差が出るとも考えられる。極端な判断ともいえるが、原理原則が証明されていない場合もあるようで、そうなるとなかなか文書化や、見える化を行うことは難しいが、または汎用化することの困難さを感じる。

 

 果たしてそうなのかはっきりしたことはいえないが、自動化技術や三次元プリンターなどの最先端機器では、技能の見える化に挑戦した結果でもあろう。生の鶏卵の鮮度を測る装置や餃子の皮にネタを包む装置などを見ると、技能の持つ不明確さが逆に新技術の発見につながっているようで、つながっていれば技能の伝承も可能な範囲となろう。



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