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近くの多摩川に飛来する野鳥の連続写真を中心に、日頃感じた出来事を気ままな随想でご紹介し、読者双方との情報を共有したい。

盂蘭盆会(2回シリーズその2)

2013年08月17日 00時00分01秒 | 緑陰随想

 しばらく自宅では行っていないが、玄関先でおがらを焚く迎え火、おがらの煙が先祖や故人の自宅までの通路で、早く来て貰うために俊足の馬に見立てたキュウリ、送り火にはゆっくり帰って貰いたいとの思いで、牛に見立てたナスをそれぞれ割り箸を足にした乗り物を作ったものである。

 盂蘭は、サンスクリット語のウランバーナから盂蘭盆会と音訳した言葉である。倒見を正して、苦を脱するという意味である。お釈迦様の弟子である目連尊者の親孝行の因縁に基づいているそうである。地獄で、逆さまにぶら下げられる苦しみを説く意味。お供え物をするのは地獄の亡者の口にはいることを願っているという。多くお供えすればするほど口にはいる確率が高くなると考えたようで、その発想がおもしろい。また、お盆の期間は地獄の釜のふたが開けられており、閻魔様や鬼は居ないようである。新暦でも7月15日に行う地区が多い。そうすると約1ヶ月間は地獄の釜が開いていることになるが、あまり深く考えることもない。

 お盆はにぎやかで、多くの善男善女が集まり、人の交流が図れるのはよいことである。我が家の近くでも、連日、盆踊りの稽古が行われており、笛や太鼓の音に風情を感じている。盛岡に単身赴任していたときにも、夕方になると工場や官庁、市内の至る所でさんさ踊りの練習を見たことがある。一抱えもある和太鼓を和装姿の女性がそれぞれ身体の前で抱え、バチ裁き独特のかけ声の発声と踊りを一度はご覧になると良い。

 この時期は学校の夏休みに入り、企業の夏期休暇で生まれ故郷へ帰省する家族も多い。
地域によっては若者が多くなるために、成人式を行うところもあるようだ。伝統文化は、引き継いでいくことが大切で、この時期を利用して、地域の伝統文化や行事が継承されることを望んでいる。(このシリーズ最終回です)


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