長野県木曽郡上松町の赤沢自然休養林です。
以下はパンフレットからの抜粋です。
“上松町の西部に広がる丘陵地帯。緩やかな地形に広がる平均樹齢300年以上のヒノキ天然林です。木曽では古くから強度の高い良質なヒノキが採れることが知られていましたが、江戸時代に入り築城や城下町の造営が盛んになると木曽ヒノキは伐採されていき、森林資源の荒廃を憂慮した尾張藩が直轄領として木曽一帯を治め、厳しい森林保護政策がとられた。
明治時代には皇室の御料林ならびに伊勢神宮の遷宮用材を産出する備林として保護は続き戦後は国有林の保安林に指定された。こうして赤沢一帯のヒノキ林は、奇跡的に美しい天然林を形成するに至った。”
森林鉄道は大正初期に導入され、昭和50年までは、この木曽の山中で木材運搬に利用されていました。最盛期には木曽谷に57線、延長428キロにも及んでいたとのことです。
昭和35年に退役したアメリカ製の蒸気機関車が展示されていました。
その後62年に森林鉄道が復活。現在、観光用にディーゼル機関車が客車を引っ張り赤沢美林内を運行しています。
この観光用の森林鉄道の走行距離は往復2,2キロ。ヒノキの林の中、渓流沿いを走ります。
赤く紅葉したドウダンツツジの奥に駅舎が見えます。
ヒノキの香りをいっぱい吸って森林の中を進みます。
オオヤマレンゲの木がありましたが今は花の時季ではありませんでした。花の咲く6,7月にもう一度是非訪ねたいと思いました。
足元に可愛い実が見られました。ツルアリドウシ、別名一両です。
散策路入り口に“熊注意”の看板がありました。
まさかと思いながら歩き進みましたが、広い森林内に歩く人は私達2人だけという心細い状況で、出口に至るまで鈴を鳴らし続けました。
ハラハラしながらの1時間余りの散策でしたが、久しぶりに日常と離れた空間で時を過ごし、心が洗われるようでした。