郷愁を誘う花は沢山ありますがダリアもその1つです。中学生の頃、夏の暑い一日、涼しいとは言えない制服を着て学校から帰る途中、通学路沿いのあちこちの畑や庭でダリアの花をよく見かけました。やっと家に着き玄関を入ると、ひんやりとした土壁と冷たい麦茶を差し出してくれる母の優しい出迎えにホッとしたものです。 母は一年前に亡くなりましたが、ダリアを見るに付け“親思う心、に勝る親心”という先人の言葉が切なく心に沁みます。